シリア:3つの勢力地域の境界線が6か月で深化(4)
2020年09月06日付 その他 - Aawsat.com 紙


■シリアで3つの勢力地域の境界線が6か月で深化
国際・地域的合意と”コロナ”、ダマスカスの経済危機によって

【ロンドン:イブラーヒーム・ハミーディー】

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戦闘と合意

2012年から2016年の軍事作戦は、軍事境界線と支配地域図を変更するにあたっての基礎的な要因であった。ジュスール・センターによれば「2016年12月、反体制派がアレッポで戦略的敗北を喫した後、2017年初頭にロシア・イラン・トルコ間でアスタナ会議の枠組みが始動した」という。さらに同センターは以下のように述べた。「この枠組みは一時的な性質を伴った軍事作戦の再スケジュールへと寄与した。それは現行の合意に至るにあたっての当事者間の連携失敗、また新たな枠組み構想の開始直前に当事国の一つが交渉における圧力レベルの引き上げを要求した事実に反映されるような性質である」。

複数の軍事作戦の手法、「焦土作戦」や「たる爆弾攻撃」を横目に、いくつかの当事者、特に政府軍は異なった手段を用いて支配地域の拡大を可能にした。こうした手段の中でも主要なものはダマスカス郊外、ダマスカス市内、ヒムスにおける「包囲作戦」であり、包囲地域内の地元勢力によって調印された合意である「妥協」へと導くこととなった。ほとんどの場合、「妥協」は戦闘員らの北部への逃亡と、同地域の政府軍への降伏へと帰結した。同センターは述べる。「地元勢力間の妥協は、時には外部勢力の仲介によって、支配地域の拡大に寄与した。2017年4月には「4町の合意」が、ロシア監督の下で、反体制派と政権間で街の支配をめぐる前例なき取引となった。反体制派がダマスカス郊外のザバダーニーとマダーヤーの2つの街から撤退する代わりに、イドリブ郊外のカファルヤーとフーアの2つの街が完全に解放された」。

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( 翻訳者:馬場響 )
( 記事ID:49857 )