サウジアラビア:米クインシー研究所は政府に対しサウジアラビアへ圧力をかけるよう提言
2020年10月05日付 al-Quds al-Arabi 紙

■米研究所:カタールの封鎖を解除しUAEびいきをやめるようサウジアラビアに圧力をかけることは米政府にとって有益である

【ロンドン:本紙】

米のクインシー研究所(Quincy Institute for Responsible Statecraft)はカタールの封鎖解除を目的とした圧力をかけるよう求めた。それが米の国益となり、また地域の安定に必要不可欠であるという。

アネリ・シェライン氏とスティーブン・サイモン氏とが作成した報告書によると、サルマーン国王とムハンマド・ビン・サルマーン皇太子の治世下でサウジアラビアは地域の安定を揺るがしたという。具体的には対イエメン戦争の開始やカタールの封鎖、辞意を表明させることを目的としたレバノンのサアド・ハリーリー首相の拘束、国内外でサウジアラビア人反体制派を武力によって黙らせたこと、さらにはサウジアラビア人記者のジャマール・カショギ氏の虐殺という恐ろしい所業が挙げられている。

そして、同報告書は「暴力を引き起こしたり同地域の安定を乱したりといった、米の国益に反する活動に取り組む強固な権威主義体制を米政府が支持し続けること」の利益について疑問を投げかけた。

さらに、報告書は米・サウジアラビア関係は調整が必要であり、米政府は安定を脅かすサウジアラビア政府の政策に寛容であるのをやめ、地域への実りある形での関与を促さなければならないと指摘した。

そして、他国の主権および人権の尊重の原則に立ち、対イエメン戦争の終結やカタールに課している封鎖の解除、そして地域の包括的な安全保障の枠組み構築への参画のために、米政府はサウジアラビア政府に対し圧力をかけるべきであると続けた。

(後略)

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( 翻訳者:宮川寛人 )
( 記事ID:49982 )