エジプト:コロナ禍でプラス成長の政府と困窮する市民たち(2)
2020年09月26日付 al-Quds al-Arabi 紙


■エジプトにおける市民の経済的苦難と政府の財政規律

【イブラーヒーム・ヌンワール】

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IMFは政府に対し融資の条件として国内での財源調達を課しているため、政府は徴税措置を拡大しはじめ、今や何百万人もの市民の生活が脅かされている。建築法違反を口実に住居が破壊されるか、居住地を合法化するために法外な罰金を払わされるのだ。現在のところ、「朝と夜の会話」は建築に際する和解金である。国が税収と国内外からの融資に頼って財政規律を確立しようとしているこの混乱した状況のなかで、市民たちはより良い明日への希望を持つ他ないような弱者の立場に置かれている。

エジプトの経済状況の全体像を見ると、政府と市民の経済状況の間に、また政府の経済政策から打撃を受けている社会階層と利益を得ている階層との間に激しい格差が存在しているのがわかる。同様に、税収額と公共支出に関連する資金需要との差がもたらすリスクと脅威の存在が浮き彫りになっている。格付け機関ムーディーズの算出によれば、その差は年間GDP(国内総生産)の30から40%に相当し、これは「改革」政策が開始された当初の割合を大幅に超えている。

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( 翻訳者:下宮杏奈 )
( 記事ID:49984 )