イラク:イラク人画家 アッター・サブリー(1)
2020年10月09日付 al-Quds al-Arabi 紙
■静物の世代…イラクのアーティスト、アッター・サブリー
【ジャマール・アッタービー:本紙】
アッター・サブリーの作品群は、我々に対し常にイラクの特徴を映し出す。彼は自然の風景や人々に向けられた澄んだ視点を有しながら、矛盾や空想の劇的な光景、あるいは見える世界を破壊しそれとの対比を構築するような芸術的施策を用いることなく、己自身とのバランスを維持していた。おそらく彼は分析し、統合し、比較し、分類し、対比し、成績を与える教授の視点をもって、それらすべての施策を観察していたが、彼はある時は冒険家、またある時は発見者としての立場から、芸術的体験の分野へ入ることを快く思わなかった。なぜなら、彼は近代化の嵐に流されない特別な感情に従って行動しており、研究という分野を同僚や学生に対して開放したままであったからだ。
サブリーは若い頃からアブドゥル・カーディル・ラッサームの作品に影響を受け、彼の家を訪れ壁に飾られた油彩画に心を奪われたのち、絵画(荒れ狂う海の蒸気船)を描いた。1913年キルクークに生まれたアッター・サブリーは1934年に初等教育用の教師養成学校を卒業、その後バグダードの学校や美術研究所で教壇に立ち、1937年から1940年の期間、イラク教育省の負担によってローマの王立美術院で絵画を学んだ。
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( 翻訳者:中村 優世 )
( 記事ID:50002 )