アルメニアの裁判所、アゼルバイジャン軍の傭兵として戦闘に参加していた2人のシリア人に終身刑(1)
2021年05月07日付 al-Quds al-Arabi 紙


■アルメニアがアゼルバイジャン側で戦闘に参加した2人のシリア人に終身刑を言い渡す… 2人はシリア政府へ引き渡されるのか?

【本紙:アンタキヤ】

アルメニア南東部シュニク地方の裁判所は、国際法違反、軍事紛争における殺人および民間人への暴行の罪で、2人のシリア人戦闘員に終身刑を言い渡した。アルメニアのメディアによると、裁判所は非公開審議で、2人のシリア人戦闘員、ムハラーブ・ムハンマド・シャヒール被告とヨセフ・アブド・ハジー被告に対し判決を下した。両被告は昨年秋、カラバフで起こった軍事紛争に、アゼルバイジャン側の戦闘員として参戦していたところを拘束された。

アルメニア当局はこれまでに「アゼルバイジャンとの間で起こったカラバフ紛争では、シリア人戦闘員を本国に引き渡さず、彼らはテロ行為の罪で裁かれる」と表明していた。アルメニア調査委員会のリマ・エガニヤン情報部門長は「アルメニアで拘束された2人のシリア人は、アゼルバイジャン側との捕虜交換の対象には入らない。2人は戦争捕虜ではないので、アルメニアがアゼルバイジャンとの捕虜交換プロセスの要として提示した『全面的かつ無条件の捕虜の送還』(All for All)の原則に基づいて彼らが交換されることはない」と説明した。

シャリーフ被告(46)はハマー市郊外の出身である。一方ハジー被告(33)はイドリブ県郊外ジスル・シュグール市のズィヤーディーヤ村出身、既婚者で5人の子どもがいる。2人はアルメニア軍によって拘束されたのち動画に登場し、ハジー被告は、トルコ側から受け取っていた月給は約2000ドルだったと明かした。ここで、判決を受けた2人の被告の今後についてさまざまな疑問が生じる。果たしてアルメニアはシリア政府に彼らを引き渡しを行うのだろうか?(これに関しては)すでに、ロシア軍のシリア調停センター(RRCS)のメンバーであるが、2人の戦闘員はシリア政府へ引き渡されると予測し、ツイッターに「私の複数の情報筋によると、近く彼らのシリアへの移送と引き渡しが行なわれるだろう…パレスチナ支部は君たちを歓迎している」と投稿した。


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( 翻訳者:吉岡珠実 )
( 記事ID:50034 )