iPadPro:著名イラストレーター、エセム・オヌル氏iPad Proを使った作品制作について語る
2019年02月22日付 Hurriyet 紙


アップル社の昨年に旋風を巻き起こした新しいタブレットであるiPad Proには、デザイナーも夢中になり始めた。それまで紙の上で仕事を行っていた人たちは、もはやiPad上でコレを使い始めたのだ。著名なイラストレーターの一人であるエセム・オヌル・ビルギチ氏もiPad Proを用いてデザインをより洗練させている人物の一人だ・・・ビルギチ氏が、デザインの数々を作り上げながら、どのアプリケーションの恩恵を受けたのか、iPad Proを用いて作業をすることがどのようなことであるのか、解き明かしてくれた。

1986年イネボルに生まれたエセム・オヌル・ビルギチ氏は、決して短くはない期間に渡ってiPad Proを用いてそのデザインを描いている。古典的なペンと紙を用いた創作からは離れてデジタル化を遂げているビルギチ氏は、数多くの劇場のためにポスター、広告エージェンシー、そして雑誌のためにイラストレーション、出版社のための本の表紙といった作品を生み出している。

2017年にミーマ―ル・スィナン芸術大学グラフィック・デザインを学び始めたビルギチ氏は、4年生の時にディプロマのプロジェクトを履修したがそのプロセスは継続している。
iPad Proに出会ったことは彼の仕事にスピードをもたらしたと語ったビルギチ氏は、以下のように話している。:「テクノロジーは私の仕事において素晴らしいスピードをもたらしています。また更には顧客に行うプロジェクトの修正作業を行うことも簡便にしているのです。このことによって更に時間に余裕が生まれるのです。2007年以来、私はスケッチのタブレットを使用しています。最近一年半以上に渡ってiPad Proを使っています。iPad Proはスピードと同時に携帯しやすさももたらしました。このようにして今や私はアトリエの外で更に多くの時間を過ごすことができるのです。」


第二世代のiPad Proを試してみる機会があったと述べたビルギチ氏は、最近発表されたモデルが仕事に非常に役に立っているということ、その特徴の数々は未だに発見し続けていると語った。「ペンに込めた圧力がしっかり伝わるんです。同時にスクリーンもまた紙の感覚が非常によく再現されているようです。とても心地よく、そして私の感覚が直に反映されるのが見て取れるのです。」と語るビルギチ氏は、アートワークではよりプロクリエイト(訳注:iPad専用のイラスト制作アプリ。 iPad ProでApple Pencilを使って鉛筆や水彩などアナログ風の絵を描くことができる。)のアプリケーションの恩恵を受けている。一年以上に渡ってアートワークをデジタル環境で描き、そして通常のペンの代わりにアップル・ペンシルを用いて仕事をするビルギチ氏は、プロクリエイトのアプリケーションは、デッサンをするには極めて便利だと語った。

タッチペンの繊細さに関して語ったビルギチ氏は、今後のi Padのモデルの数々においてアップル・ペンシルは完全な意味で一本の『ペン』に生まれ変わることを願っていると語った。
「水彩そしてまた油彩のような伝統的なペンにおいては、より自然な調合があり得ます。これ以外では、充電の持ちが良いです。しかしながら開発を進めれば更に素晴らしいものとなるでしょう。取り分け長期間の旅行のために」と語るビルギチ氏は、その仕事の数々をインスタグラムアカウントでフォロワーにシェアをしている。

エセム・オヌル・ビルギチ氏とは誰なのか?

1986年イネボル生まれ。2007年にミーマ―ル・スィナン芸術大学グラフィック・デザイン学部に入学。様々な雑誌の表紙、またテーマごとのデザイン、様々な出版社のための表紙デザインを創作した。一時期にはイトゥハキ出版社で美術主任を務めた。様々なフェスティバルのために表紙のデザインを行った。ロッキン・コーク2011、ブルサ映画フェスティバル、ラティア映画祭更にはアンタルヤ映画祭のためのポスターの数々、アニメーション作品、そして広告キャンペーンを生み出した。OT誌のために制作したカバーはメディアキャットによって選出された2016年の最高雑誌カバーに選ばれた。バクルキョイ自治体劇場、モダステージ、演劇アトリエ、ダスダス、ガラタプラットフォーム、ババステージのような数多くの劇場のために広告デザインを作り出した。『雪の轍』、『読まれなかった小説』、『サークル』、『蝶々』といった数多くの受賞作品の映画ポスターを作り出した。『シダレヤナギ』というタイトルをアニメーション化した短編映画にて数多くの映画祭に参加をし、数多くの賞を獲得した。『MOD』というタイトルの短編映画のための映像監督を務めて、ガラタサライ大学が開催したシネパーク短編映画祭において最高映像監督賞を受賞した。国内また国外において開催される数多くの展覧会に参加した。初となる個展を2013年にミルクギャラリーで『甘美な悪夢』というタイトルで、第二回となる個展を『もう二度とやるもんか』というタイトルでバント・マガジンのスペース/ビナで2017年11月には、第三回目となる個展もまた、イズミルの国際フェアで『ミックス・テープ』というタイトルで開催した。イスタンブルにある自身のアトリエで創作活動を続けている。

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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:50168 )