スーダン:エチオピア難民の受け入れのため、閉鎖された難民キャンプを再開
2020年11月13日付 al-Quds al-Arabi 紙

■スーダンはエチオピア難民の受け入れのため、閉鎖されたキャンプを再開

【ハルツーム:AFP】

スーダンは木曜(12日)、ガダーレフ州のウンム・ラクーバ難民キャンプを再開した。同キャンプは、1980年代に自国の飢餓から逃れたエチオピア人を受け入れている。その中にはイスラエルに移住する前のユダヤ人「ファラシャ*」もいたという。

スーダンの国営通信社(SUNA)は、ガダーレフ州のスライマーン・アリー・ムハンマド知事が「東ガラバト地区にウンム・ラコーバ難民キャンプが(エチオピアから逃れてきた)難民の受け入れに指定されており、早急に難民キャンプを設営するよう国連難民高等弁務官事務所に求めている」と述べたと報じた。

ウンム・ラクーバ難民キャンプは1980年代に「アフリカの角」を襲った干ばつと飢饉の際に、数千人のエチオピア難民を受け入れた。その一部はイスラエルに移送される前この難民キャンプに滞在したていたエチオピア系ユダヤ人「ファラシャ」であった。

スーダン政府当局者によると、水曜日(11日)に国境を越えてスーダンに入ったエチオピア人の数は1万1000人に上ったという。

カッサラ州のスーダン政府難民局の高官スィッル・ハーリド氏は、AFPに対して「カッサラ州のハムダヤイト地区では今日一日の到着者数が2000人から6000人に増加し、またガダーレフ州のカダイ地区でもその数は5000人に到達、総到着者数は1万1000人にのぼった。両州には依然として昼夜を問わず人々が押し寄せて続けている」と述べた。

(後略)

*ファラシャ:エチオピアに住んでいたユダヤ人の呼称。現地語で差別的な表現であるという批判から近年では「ベタ・イスラエル」と呼ばれるようになっているが、ここでは原文の表記を尊重した。

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( 翻訳者:河野雪乃 )
( 記事ID:50179 )