トルコは水の管理をカタールに委ねたのか
2020年11月29日付 Cumhuriyet 紙

共和人民党アダナ選出国会議員で、トルコ大国民議会農業森林農事委員会の委員であるアイハン・バルト議員は、カタールと調印した合意に関し農業森林大臣ベキル・パクデミルリに答弁を求める質問主意書をトルコ大国民議会に提出した。

バルト議員は、「生活に必要不可欠な資源である水の重要性は明白である。このため、我が国が支持する国際協定により、水と水資源が保護され、防衛され、正しく使用され、皆が利用可能な権利であることに関し、私たち全員に責任がある。残念ながら、我が国は、皆が思っているのとは反対に、水の豊富な国ではなく、水の貧しい国になる道を急いで進んでいる。国家水道総局公式サイトのデータによると、トルコにおける年間一人当たりの水量は1519㎥である。この量でもトルコは、 水不足の国に分類される」と述べた。

■水の管理は完全にカタールに委ねたのか

トルコの水と水資源が保護され、皆に十分な水[が渡る]権利のために活動する必要があると注意を引いたバルト議員は、次のように述べた。

「我が国における水と水資源の保護し、現行の問題を解決するため活動が期待される中、トルコとカタールとの間で『水の管理分野における協力合意』が調印されたことが、世論に伝わった。その合意が、我が国及び私たちの水の管理と水資源の点で、どのような結果を生むかはわかっていない。砂漠の国であるカタールが水の需要の大部分を海水の浄化により賄うよう努めていると言われる中、この協定により、誰の水について言及が行われているのか、どの水をどのように管理するかに関する不明瞭さが緊張を生み出している。この協定はパンデミック期に食の安全と食糧主権がより理解された中で交わされており、協定の中で我が国の国益と水の存在と水資源の点で明らかになった不明瞭さは、解決されるべきである。将来、水の重要性がさらに増し、不足を理由に石油よりかなり重要になるであろう水を保護する点で、この協定の詳細を公表することを望んでいる。この協定は我が国の水資源の管理をカタールに委ねたと言われており、国民主権を全く顧慮しないのが明白なこの協定を破棄するよう要求する。」

■協定の中身を公表するのか

アダナ選出国会議員アイハン・バルトはパクデミルリ農業森林大臣の返答を求めて国会に質問主意書を提出し、以下のような質問に答弁を求めた。

1.我が国で年間国民一人当たり使用できる水量はどれくらいか。この量が将来の見通しの計画の中でどの方向でどのくらいの量変化すると予測しているのか。

2.我が国の水資源は現行で十分と見なされているのか。

3.トルコの水資源の確認・状況に関し、貴省は調査作業を行うのか。もしそうした調査があるのなら、結果を公表できるのか。

4.トルコにおける水及び水資源の保護・発展、国民全員にとって十分な水[の使用]についての権利に関し、特別な何らかの調査は行われているのか。

5.家庭・産業・農業廃棄物により日毎に汚染されていることが確認される水資源を保護し発展させる目的で、トルコの年間降雨量、水の蒸発率、ダムの水の充足率、農業水・飲料水・産業で使用される水の使用量を明らかにするため、データベースを構築しているのか、あるなら公表の意志は。

6.トルコとカタールとの間で結ばれたと伝えられる「水の管理分野における協力合意」の中身は何なのか。

7.この協定は何を目的としているのか。こうした協定を結ぶ必要性はどのように、なぜ発生したのか。

8.我が国の水資源の管理がこの協定により完全にカタールに委ねられたというのは本当なのか。もし本当ならば、国民の意向があれば今後この協定を破棄する用意はあるのか。

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:50256 )