レバノン:イラン人科学者暗殺以降のイスラエルの対応
2020年11月29日付 al-Quds al-Arabi 紙


■イスラエルは、イランの核科学者暗殺の前日にナスルッラーの暗殺を企んでいたのか?

【ベイルート:サアド・ヤース、本紙】

イスラエル(被占領地パレスチナ)と接するレバノン南部の国境は、警戒を強めていた土曜の晩から一夜明けた日曜、静寂に包まれていた。警戒を強めていたのは、スーダン国籍の人物2名が、レバノン側からイスラエルの領土へ侵入してきたからであり、イスラエル軍は臨戦態勢に入り、ホウラ、メイスルジャバル、およびマルカバ上空で閃光弾を発射、同時に複数のヘリコプターも投入した。なお、この非安全保障上の作戦により、スーダン人たちはレバノン領内へ強制送還された。

また、(レバノン)軍総局の司令官から次の声明が発出された。
「2020年11月29日の朝3時頃、諜報局のパトロール部隊がスーダン国籍の2名(M.A氏とA.A氏)をメイスルジャバル村のはずれ マルジャイユーンで拘束した。これは、両名がイスラエル領内に侵入しようとしたからだ。敵であるイスラエル軍が既に彼らをレバノン領内に強制送還しており、管轄の司法当局監視のもとで、拘束者の調査が始められた。」

今回の事件は、コッズ部隊のカースィム・スライマーニー前司令官暗殺に続いてイランの核科学者モフサン・ファフリザデ氏も暗殺されたことを受け、厳しい見通しが支配的な中で起こった。特に、通信社『スプートニク』は、イラン人科学者暗殺の前日にハサン・ナスルッラー書記長を暗殺する計画をヒズブッラーが阻止したと報じ、またイスラエルのテレビ局『マカーン』は、イスラエルがナスルッラー氏暗殺を企てていたというニュースを報じていた。

(後略)

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( 翻訳者:萩原 優太 )
( 記事ID:50269 )