イラク:ヤズィーディー教徒の自殺者が漸増(1)
2021年01月08日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ダフーク県にあるヤズィーディー教徒の国内避難民キャンプで自殺件数が漸増…シンジャール合意は履行されず(1)

【バグダード:本紙】

イラクのクルディスタン地域ダフーク県にあるヤズィーディー教徒向け国内避難民キャンプで、青少年たちの自殺件数が増加している。「非公式の」統計によれば、過去五日間だけで四件を記録したという。一方、バグダードの連邦政府とクルディスタン地域政府の間で(合意が)締結された、ヤズィーディー教徒の本拠地であるシンジャール郡の状況の正常化の一件は、街の住人たちが自分の故郷へ再び帰ることを妨げる問題の数々に未だに苦しめられている。

木曜(7日)深夜から金曜未明にかけて、ダフーク県スミール郡のカーディヤ国内避難民キャンプでヤズィーディー教徒の青年が自殺した。

複数のクルド系ニュースサイトは「その青年の名前はシャムー・バダル・スライマーン(享年20歳)で、シンガール(シンジャールのクルド語名)県のカルアズィーズ地区の出身だ」と報じた。また、「クルディスタン愛国同盟」の発表によれば、彼の自殺は過去五日間で四件目であり、自殺者数の漸増は、2014年のシンジャール占領中に「イスラーム国」の手によって行われたヤズィーディー教徒の集団虐殺後の悲劇的な状況に原因があるという。

15歳になったばかりの少女であるサルマー・サイードさんは今週木曜、ダフーク県ザーホー郡内のベルサフィー第二キャンプで自殺した。他方、シンジャール郡タルアズィーズ地区南部出身のアフラーム・ハイルー・ハディーダ・ハスヌークさん(享年15歳)も今週月曜、ダフーク県のシャーリヤー・キャンプで自殺した。さらにイスマハーン・ハディルさん(享年22歳)は今週日曜の夜、シーハーン郡のアスヤーン・キャンプの自身のテント内で自殺した。


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( 翻訳者:横尾龍汰 )
( 記事ID:50425 )