国際NGOが警告:シリア北西部で新型コロナウイルス感染者数が急増
2021年01月09日付 al-Mudun 紙
■シリア:コロナが制御不能に…酸素と病床の不足
【シリア:本紙】
セーブ・ザ・チルドレン(国際NGO)は、「シリアでは、COVID-19のパンデミックが依然として制御不能状態で、特にシリア北西部は、水や酸素機器、特別病床数の深刻な慢性不足に陥っている」と警告した。
セーブ・ザ・チルドレンは、「シリア北西部の感染者数は、2ヶ月で約4倍に増加し、(COVID-19のパンデミックは)制御不能状態にある。にもかかわらず2020年3月以降、ICUに人口呼吸器はわずか4台、病床は64床が追加されただけで、現在、人口呼吸器は全部で157台、病床数は212床しか確保できていない」と発表した。
さらに、最新レポートで「COVID-19の(シリア全土の累積)感染件数は40,000件に達し、1355人の死亡が正式に確認された。さらに、シリア北西部だけの感染件数は10,000件以上、北東部では8,100件である。ただしこの数字は、不十分な検査体制や医療物資の不足を考えると、実際と異なることになるかもしれない」と報告している。
(保健省による)公式発表では、シリア政府支配地域の感染者数は11,616人、死者数は723人であるが、この数字は甚だ疑わしく、実際の感染者数は公表された数を大きく上回っている。
シリア対応調整グループ(SRCG)が2020年12月8日に発行した統計によると、シリア北西部でのCOVID-19感染登録数が17,700件を超え、避難民キャンプでの感染率がこの地域の総感染数の10%以上に達した。
セーブ・ザ・チルドレンのシリア対応局のスニヤ・クシュ局長は「あらゆる理由から、数字が示すよりも状況ははるかに悪化していることは明らかだ。特に、私たちの持つ豊富なデータは、新型コロナウイルス感染件数がシリアの限られた医療対応能力よりはるかに速い速度で増加していることを示している。」と述べた。
(後略)
( 翻訳者:関夏海 )
( 記事ID:50451 )