マルディンの土地、農業に提供されるか?
2021年01月20日付 Cumhuriyet 紙

約300万デカール(3000㎢)の肥沃な土地を有し、トルコの小麦粉輸出量の36%、精麦輸出量の35%、そしてマカロニ輸出量の10%を占めるマルディン県で、農地の転用を防ぐため、県知事府と広域市による取り組みが始まった。

マルディン広域市議会で議題に上がった。マルディン広域市の副市長も務めるマフムト・デミルタシュ県知事は、農地を土地開発に転用しないよう全郡の郡長に指示を出した。その一方で、県知事府においても、開発対策委員会が本件に関する要望を検討し、農地の転用を防ぐ。

県知事府とマルディン広域市の取り組みにより、すべての肥沃な土地が農業生産に充てられ、他の目的への転用は許可されない。

■「我々は農地をより慎重に利用する」

デミルタシュ知事は、次のように語った。
「肥沃な土地を持つマルディンは穀物生産において重要な位置を占めている。最近市内で栽培された作物は、非常に高い収穫量が得られた。マルディンはメソポタミア平野の中央に位置し、非常に肥沃な農地がある。」

また、農地を土地開発に使わないことに真剣に取り組むとして、こう続けた。
「なぜなら、これらは我々に委ねられた土地だからです。この土地を最大限活用する必要があります。特に今年は、安全な食品がどれだけ重要であるかが良く分かりました。従って、広域市も各自治体も、今後の土地開発においては、大地が肥沃であることを鑑みて、農地をより慎重に利用します。今後しかるべき対策を講じます、そのための取り組みが始まったところです。

土地開発に充てないように指示を出しました。この肥沃な土地の上に建物や住居を建てるべきではありません。我々はすでに他の地域に土地を持っており、農業に適さない土地を開発することができます。ここで重要なことは、間違った選択をしないことです。そもそも開発出来る土地は非常に広いのです。」

■「土地を開発に充てることは、地域にとって大きな損失となる」

トルコ農業協会マルディン代表で、農地の土地開発に反対している農家のイブラヒム・ハリル・クズ氏も、この決定を良い知らせとして歓迎したと述べた。クズ氏は、先祖代々農業を営んでおり、農地は農業専用にすることが重要であり、この決断を支持すると述べた。
また、マルディンは全体的に土壌が肥沃であり、そのほとんどは年に2つの作物を生産することが出来るとして、こう語った。
「ここでは非常に良い小麦が育ちます。土地のほとんどは灌漑可能な土地です。小麦に続く作物はトウモロコシで、高い収穫量が得られます。年に2回作物が収穫ができます。土地を開発に充てることは、地域にとって大きな損失となるでしょう。我々は農業地帯で暮らしているのです、農地が転用されないことに賛成します。ここを農業の専用地にするのです。我々は、今回このような決定が下されたことを大変嬉しく思っています。この決定を支持します。」

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( 翻訳者:原 明海 )
( 記事ID:50526 )