■讃美歌「アナー・アル=ウンム・アル=ハズィーナ」…この讃美歌に関する誤った諸情報、これはあなたたちが知らなければならないことである(4)
【ベイルート:本紙】
・讃美歌の歌詞については?
タンヌース神父は次のように答えた。「歌詞はそれ自体非常に古いものです。ここで17世紀について話しますと、当時のマロン派教会が、ある種、受難週の祈りの数々を創作し、そこに『ヤーシャアビー・ワ・サフビー』、『カーマト・マリアム』、『アナー・アル=ウンム・アル=ハズィーナ』が追加されました。これらはその後、受難週固有の典礼となったのです」。
同神父は「この典礼は、全ての信者が参加するよう大衆的であることが望まれました。また当時は民衆がシリア語から疎遠になり、これを解さなくなった時期でもありました。その結果、シリア語楽曲はアラビア語の歌詞によって歌われるようになったのです。ここから讃美歌『カーマト・マリアム』、『ヤーシャアビー・ワ・サフビー』、『アナー・アル=ウンム・アル=ハズィーナ』が生まれたのです」と語った。
受難週における受難の連禱…「私は悲しき母にして慰めるものは誰もいない」、讃美歌はそう伝えている。この種の連禱に関連し知っておくべきこととして、連禱は、マロン派の伝統において、シリア語のアルファベットの順番にしたがって作られている。つまり、受難の連禱の各行がシリア語のアルファベット(ܐ ܒ ܓ ܕ ܗ ܘ ܙ ܚ ܛ ܝ ܟ ܠ ܡ ܢ ܣ ܥ ܦ ܨ ܩ ܪ ܫ ܬ)で始まっている、というわけだ。
(5)に進む
(3)に戻る
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
( 翻訳者:片居木周平 )
( 記事ID:50695 )