イスラエル・パレスチナ:イスラエル軍がエルサレムでパレスチナ人家族が所有するアパートを破壊
2021年02月22日付 al-Quds al-Arabi 紙


■占領国がエルサレムでパレスチナ人家族が所有するアパートを破壊する

【エルサレム:DPA】

イスラエル軍は月曜、エルサレム市イーサウィーヤ地区入り口近くにある、パレスチナ人家族が所有する2階建てアパート(全4戸)の破壊を開始した。

パレスチナ通信(WAFA)は今日、複数の地元情報筋からの引用として、「ブルドーザー1台を伴った多数の占領国兵士が、住居の周辺へやってきて破壊を始めた」と報じた。

住居の1室を所有するファーディー・アルヤーン氏によれば、同氏は昨日日曜日、占領下エルサレムの占領当局から、「本日住居を破壊する予定である」との通告を受けたという。同氏は「アパートは面積約370平方メートルの4戸建てで、子ども12人を含む計17人の住人がおり、10年前に建てられたものだ」と話した。

さらに、アルヤーン氏は以下のように語った。「アパートは、イーサウィーヤ地区において(同様の建物の)建設が許可されている 構造区域内に位置している。それにも関わらず、占領国は、私を圧迫し、アル=アクサー・モスクで働くことを妨げるため、アパートの破壊を推し進めている」。

これに先立ちイスラエルの裁判所は、アルヤーン氏の家族が(不動産所有) 許可の申請手続きを継続するあらゆる可能性を打ち切る判決を下したのち、昨年8月8日、家屋の破壊に関する決定の凍結を求める要望を棄却していた。

2020年の初めから、イスラエルは東エルサレムを含むヨルダン川西岸地区の各地で、689戸におよぶ建物を破壊し、その数は2016年以降の年間の破壊件数を越える。その結果、869人のパレスチナ人が移住を余儀なくされ、家がないままで取り残されている。

国連人道問題調整事務所(OCHA)パレスチナ支部によると、破壊活動は、パレスチナ人に家屋からの立ち退きを強いる環境を作り出すための主要な手段である。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:吉岡珠実 )
( 記事ID:50713 )