シリア:ドイツの救援組織「シリアは史上最悪の飢餓に苦しんでいる」
2021年02月20日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ドイツの救援組織:シリアは史上最悪の飢餓に苦しんでいる
【DPA:アレッポ】
ドイツの「世界飢餓救済機構」の推計によると、シリアは同国における10年におよぶ内戦のあと、これまでで最悪の飢餓危機に苦しみ始めた。
同組織のコーディネーターを務めるコンスタンティン・フィシェル氏によると、(シリアにおいて)十分な食料を得られていない人々が人口の60%にあたる1200万人を越すとする「警戒すべき記録的数値」が存在する。同氏はさらに、「人々の状況は総じて、過去1年間で大幅に悪化した」と述べた。
報告書によると、もっとも被害を受けたのは難民(国内避難民)たちである。フィシェル氏はシリア北部のアアザース市を訪れた直後、「現在、冬の気温と豪雨が人々の苦難を激しく増大させている」と明かししつつ、「難民キャンプの状況は恐ろしいものである」と述べた。
同様に、同氏は難民キャンプ内のすべてのものが不足していることを指摘しつつ、以下のように述べた。「我々は訪問中、摂氏6、7度の気温のなかでジャケットとサンダルしか身に着けていない30人の子どもたちに出会った」。
(後略)
( 翻訳者:内田かぐ美 )
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