公正取引協会は、オンライン広告業界における国内外の最新動向を綿密に追跡することで同業界内の行動面および制度的な競争課題を検証し、それらの解決策を案出する目的で業界調査を開始した。
公正取引協会のウェブサイトのアナウンスメントによると、オンライン広告業界は、複数のサービスおよび参入者を含む複雑なサプライチェーンを有し、双方向的な市場の特徴を示す、多種多様な広告手法によるサブ・マーケットで構成されているという。
この市場の急速な発展が全世界でも公正取引委員会の注目を集め、業界は最も調査と研究の対象となっているとされる。トルコでも近年、放送業界が従来の手法からデジタルに移行する傾向にあり、eコマースの増加に伴ってオンライン広告が勢いを増しているという。
■「可能な新しい方法の議論にねらい」
インターネットおよびソーシャルメディアの利用が習慣化したことが、トルコを重要な市場に変えたとの指摘がなされつつ、次のように述べられた。
「独占禁止法の観点から見ると、少数の企業がデータを沢山持って、商品ポートフォリオに結びつき市場を支配するという理由で、競争に反した懸念が生じていることがわかる。我が国でも重要な可能性を秘めたこの業界で、競争体制の確保の名目で『オンライン広告業界調査』が開始された。同調査は、オンライン広告業界の構造と機能、業界における構造上そして行動上の競争課題とは何なのかを理解し、現行独占禁止法の仕組みが当分野で効果的な競争[環境]を設けるという点で妥当なのか、この分野に関連する新たな仕組みを議論することを目的としている。」
調査の過程では、業界内の意思決定者達とベンチャーや関係団体とを会わせ、必要ならば市場の問題、競争上の課題を解明し、解決策の提案に向けて情報共有を行うワークショップの開催が計画されているともされた。
一方、6月21日まで、前述の調査に対し業界のステークホルダー達は意見・提案をreklamcilik@rekabet.gov.trのアドレスまで送ることができると伝えられた。
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( 翻訳者:木内唯理 )
( 記事ID:50748 )