シリア:「アートは私たちを、曖昧模糊とした私たち自身の中の未知の世界にいざなう!」(3)
2021年03月03日付 その他 - Tishreen News 紙


■女性アーティスト、ヒヤーム・サルマーン氏、本紙に語る:「アートは私たちを、曖昧模糊とした私たち自身の中の未知の世界にいざなう!」(3)

【ティシュリーン紙:ジワード・ディユーブ】

私は裁縫道具(針や色とりどりの糸、待ち針)を使って、いろいろなサイズや形の異なる手触りのハギレや古布を手がけました。こうして昔ながらのジャヤービーヤは多くの小さな作品に変わりました。私はこれで300以上のジャヤービーヤを作りました。それらは世界中に広まり、米国や日本、ドイツなどのアート愛好家が所有しています。さらに、カバーや玄関の間仕切り、タペストリー向きの大きいファブリックアートは独自の物語を紡いでいます。例えば『アダムとリリット』、『アドニースの復活』、『春の祝福』、『ハールーラのダンサー』がそうです。

Q3:ヒヤームさんのアートの試みには、マティス(20世紀の仏画家)の明らかな影響が見えますね。「コラージュ」技法だけではなく、油絵に描かれた人物の構図もそうです。マティスの「色彩の爆発」に対抗したあなたのこの作品『春の祝福』でさえいくらかの陰鬱さが見て取れますが、アーティストはどの程度まで先達の衣から抜け出ることが、マティスのような世界的アーティストの圧倒的な影響から脱することができるのでしょうか?それとも、抜け出ることは大した事ではなく、もっとも重要なことはアーティストが学派やその主義の中で創作することなのでしょうか?

A3:実は、私はマティスの斬新な人間の描写(フォーヴィズム)の大ファンです。おそらくこの斬新さは、縫製技術とハギレに必要不可欠なものだったでしょう。この斬新さに依存する私のアートの試みのある段階において、フォーヴィズムとサンボリズム(象徴主義)を取り入れる必要がありました。加えてこの造形が難しい素材を熟知するために実験を繰り返すという大海に飛び込まねばならなかったのです。

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( 翻訳者:馬場響 )
( 記事ID:50751 )