南東アナトリアでAKP離れ進む、CHPへ
2021年03月13日付 Cumhuriyet 紙


新型コロナウイルスの感染拡大によって深刻化した経済危機の影響で、トルコ南東部の県では与党、公正発展党(AKP)が支持を失う一方、野党が党員数を増やしている。共和人民党(CHP)バトマン県連のヒュセイン・ヤシャル会長は、ここ1年で党員数が3倍になったと語り、CHPディヤルバクル県連のギョニュル・オゼル会長は昨年3000人だった党員数が5500人に増えたこと明かした。

CHPバトマン県連の役員を務め、前回(第27回)国政選挙ではバトマン県選挙区のCHP公認候補だったビュンヤミン・ナイマン氏は、同党がバトマンとディヤルバクルなどの[南東部の]都市で勢力を拡大していることを明かした。ナイマン氏は「最近、南東部の人々はわが党に深い関心を示しており、党員数が倍増している。CHPは、仕事や食事に不満をもつ地域住民から民主主義という意味において期待されている。われわれも国民に応えるべく、あらゆる努力をしている」と述べた。

あいさつ回りでは党に寄せられる社会からの関心の大きさを感じたと強調するナイマン氏は、党の政策に沿い、民主主義に基づいて、平等、正義、労働、仕事や食事と社会平和のために努めたと語った。

ヒュセイン・ヤシャル会長は、「われわれは多様性に富んだ政治的伝統の保持者だ。われわれの政治的伝統は、誰かの言語、宗教、国民性、民族に干渉するものなどではない。全く逆に、あらゆる人々の存在を認めるものだ。CHPがトルコを大混乱と経済危機から救う。100年前のように今日においても、CHPは暗闇を抜け出す唯一の希望だ」と話した。

■バトマンでは党員が3倍に

CHPバトマン県連のヒュセイン・ヤシャル会長は、一度に大勢の人々が党員登録したことに言及し、「ここ3か月で2000人近いバトマン県民が入党手続きを行った。党員登録は増え続けている。特に、AKPを快く思わない方々がわが党への加入を選んでいる。実業界から、中小経営者や働く女性、若者、専業主婦の方々がわが党の党員になっている。入党する方々の中にはオピニオンリーダーもいる。以前バトマン県の党員は800人ほどだった。ここ1年で党員数は倍増している。今年のわれわれの目標は、党員数を5000人台に乗せることだ」と話した。

■ディヤルバクルでは新党員が数千人

CHPディヤルバクル県連のギョニュル・オゼル会長は、最近 1000人が新たに党員登録したと述べ、「1年前、党員は3000人ほどだった。いまでは、新しく党本部に送られた登録者名簿を含めると党員数は4500人に増えた。新たに設立された郡支部には1000人ほどの党員が在籍している。ディヤルバクルの党員数は合計で5500人に増えた」と語った。

オゼル会長は、南東部の住民がAKPの分断政治のためにCHPを民主主義と正義への扉を開く希望の光だとみており、CHPに対する関心を日に日に強めていると話した。オゼル会長は、最近 AKPから大勢の人々がCHPディヤルバクル県連と郡支部を訪れて党員登録したことに言及し、その中には元AKP役員も含まれることを明かした。

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( 翻訳者:麻生充仁 )
( 記事ID:50786 )