シリア:バイデン大統領はシリアでの爆撃作戦を中断していた(2)
2021年03月06日付 al-Quds al-Arabi 紙


■ウォール・ストリート・ジャーナル紙:米バイデン大統領は、シリア国内の第2の軍事標的への攻撃を、爆撃の数十分前に中止していた。

【本紙:ニューヨーク】         

複数の米政府高官は同紙に対し、今回の爆撃は、2月15日に発生したイラク国内の米国人職員らやその他の施設を標的としたロケット弾攻撃を受けたものであるが、イランとの緊張状態を高めることを目的としたものではなかったと強調した。 

報じられた内容によると、F15戦闘機が投下した7発の精密誘導爆弾による爆撃で、9つの施設が完全に破壊された。

米政府高官らは、バイデン政権が(これ以上の)相互の応酬を望んでいないことを伝えるため、空爆の後に秘密文書がイランへ送られたと語った。

さらに 同政権の高官によれば、アルビール市(イラク)での攻撃に続く数日間のなかで、ロイド・オースティン米国防長官はバイデン大統領に対し、「どのような対応をとるかを決めるには時間を要するだろう」と助言したという。
同大統領は最終的に、被害を抑えるためイラク国土の外部で爆撃を行うという、より慎重な選択肢を選んだ。米国防総省の高官は、爆撃の結果1名が殺害されたと主張した。しかし一方で、ロンドンに拠点をおくシリア人権監視団は、少なくとも22人の武装者の死亡を報じている。

慎重な協議にも関わらず、バイデン大統領の決断は、戦争権限に関してくすぶっていた論争を再燃させた。議会は、爆撃に関して(事前)相談がなされなかったと述べつつ、同大統領が同権限(の行使)を立案した場所に関する疑問を投げかけている。

(1)に戻る

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:吉岡珠実 )
( 記事ID:50790 )