シリア:首都ダマスカスの病院がコロナ患者であふれる(1)
2021年04月02日付 al-Quds al-Arabi 紙


■ダマスカスの病院はコロナ患者であふれかえっており、長蛇の待機列によって数千人の命が脅かされている

【ダマスカス:本紙、諸通信社】

ダマスカス最大の病院の一つでの救急外来の内部で、コロナウイルスによって疲弊した一人の年老いた女性が呻いている。昨今のコロナウイルス感染者の激増にともないシリア首都の諸病院が経験している前例のない圧力のなかで、集中治療室の病床が空くのを待っているのである。

医師のアスマー・スィブニー氏(26歳)は呼吸に困難をもつ同女性患者へ優先的な治療を提供するために尽力しており、彼女の疲弊した両肺を補助するために口の上にマスクを固定し、それを通じて酸素を吸入できるようにしている。同時に、集中治療室は感染者たちやソーシャル・ディスタンスの措置に無関心な彼らの親族によって窮屈になるばかりである。

ムワーサー病院の医師であるスィブニー氏はマスクを二重に着用し、AFP通信社に対し、「私たちのところには呼吸器を必要とする患者さんや、集中的な治療を必要とする患者さんが多くやってきます」と語った。さらに「私たちが何をすることもできず、目の前で亡くなるケースもある」と感情を明らかにしつつ付言した。

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( 翻訳者:横尾龍汰 )
( 記事ID:50865 )