ブルームバーグ誌「エルドアンは金利引き下げを待たざるを得ない」
2021年04月16日付 Cumhuriyet 紙
中央銀行金融政策部は、新総裁のシャハプ・カヴジュオール氏を議長として初めての会議を実施し、金利に関する決定を行った。ブルームバーグ誌は「エルドアン大統領は、彼が望む金利引き下げを実現させるためにもう少し待つことを余儀なくされるだろう」と述べている。
中央銀行のナジ・アーバル総裁は、金利を2ポイント引き上げ19%に到達させた後に解任されたが、後任のカヴジュオール総裁も金利を19%に据え置く決定を下した。
ブルームバーグ誌が中央銀行の金利に関する決定について評価した。同誌のニュースでは「エルドアン大統領は、彼が望む金利引き下げを実現させるためにもう少し待つことを余儀なくされるだろう。政策決定者は金利引き下げというエルドアン大統領の望みに反対の立場であり、金融政策の緩和宣言を諦めた」と述べられている。
■「望む道は見つからない」
同誌のニュースでは「待たれていた金利の決定は経済専門家の予測と一致しているにもかかわらず、金融に関して責任を持つ組織でエルドアン大統領の望む道は見つからない」と述べられている。
ブルームバーグ誌は、中央銀行が金利引き下げを避けたのにはやむを得ない理由があると述べ、現状を以下のように評価した。
「インフレ率は昨年と比べ、3月には16%に達し、トルコリラは7.5%値下がりした。カヴジュオール総裁の就任に対して市場の反応は早かった。もし責任者らが多くの売りを防止したいならば、この流れを止める必要がある」
■エルドアン大統領の悲劇
この記事では世界の見本となる国を取り上げており「市場に圧力をかけずに高金利を引き下げられる政治体制は非常に少ない。トルコの金利は依然として高い水準にある。エルドアン大統領が中央銀行内で粛清を行ったという悲劇はこれを原因としている」とある。
アーバル前総裁が解任され後任にカヴジュオール氏が就任したことについては「エルドアン大統領は反インフレの志向を持つ人材を必要としており、アーバル氏は数ヶ月間で役職をカヴジュオール氏に明け渡した。新総裁は今より極端な政策を望まなかった。前任者がどうなったかを見ているカヴジュオール氏に政策決定のチャンスはほとんどない」とコメントした。
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( 翻訳者:神谷亮平 )
( 記事ID:50918 )