エジプト:大エチオピア・ルネッサンスダム2回目の貯水が近づく:関連各国の動き(1)
2021年06月13日付 al-Quds al-Arabi 紙


■エジプト:大エチオピア・ルネッサンスダムがもたらすエジプト農業への壊滅的な被害... 一方スーダンのハムドゥーク首相は法的拘束力のある合意に固執する

【カイロ:本紙】

時は流れ、来る7月、8月に予定されている大エチオピア・ルネッサンスダム(GERD)への2回目の貯水期日が迫り来る。その最中、水の安全保障への影響を被りうるこの危機に際し、エジプトとスーダンが太刀打ちできる選択肢はそれほど残されていない。昨日日曜日(13日)、スーダンのアブドゥッラー・ハムドゥーク首相は、ダムの貯水および稼働について法的拘束力のある合意を求める自国の立場を改めて示し、エジプトが被りうる壊滅的な被害を明らかにした。

スーダン首相府の発表によると、同首相はアフリカ連合委員会(AU委員会)のムーサ・ファキー委員長とのルネッサンスダムを巡る交渉の進展を振り返り、スーダンの立場は、ダムの貯水および稼働について法的拘束力のある合意に至ることが必要不可欠である、ということに集約されていると強調した。

また同首相は同じ発表の中で、「スーダンが開発計画の数々を立案できるように、またダムの貯水および稼働について詳細な情報の不足から生じうる損害を避けるために」合意の必要性を強調した。

ファキー委員長はまた、スーダン主権評議会ムハンマド・ハムダーン・ダクルー(通称:ハミーダティー)副議長とも会見し、交渉が難航しているルネッサンスダムの協議において調停努力を支援する用意があると表明した。また、この危機の解決策を見いだすため、アフリカ連合(AU)はスーダン、エジプト、エチオピアにあらゆる可能性を提示する準備が整っていると強調した。

同委員長は、「ルネッサンスダム問題においてAU委員会が調停努力を支援する用意がある」と表明した。この問題はアフリカ連合のファキー現委員長、およびコンゴ民主共和国のフェリックス・チセケディ大統領が指揮を執っている。

また同委員長は「スーダンはAUに対し、ルネッサンスダムを巡る協議の問題に関連した付加情報を提供するという合意がなされた」と明らかにした。

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( 翻訳者:吉岡珠実 )
( 記事ID:51163 )