エルドアンのNATO発言で、MHPとの連合に亀裂
2021年06月18日付 Cumhuriyet 紙

人民連合は、エルドアン大統領が参加したNATOサミットと(MHPの)バフチェリ党首の発言を議論している。

レジェプ・タイイップ・エルドアン大統領が参加したNATOサミットの閉会直後に行った会見とMHPの党首デヴレト・バフチェリ氏の党集会における「NATO」への言及が、人民連合内で議論され始めた。

エルドアン大統領のNATOサミットにおけるジョー・バイデン米国大統領との会談、会談後のバイデン大統領の記者会見における「くつろいだ態度」が人民連合内で物議を醸している。
関係者の間では、「バイデン大統領の態度とエルドアン大統領が行った会見によって、アメリカ合衆国とトルコの間の緊張の原因である『S-400及びF-35問題が完全に解決されていないことがわかった』」というコメントがなされている。この会談とエルドアン大統領の会見の直後のバフチェリMHP党首の「意志は、ブリュッセルのNATO本部に代表されるのではない。そのため、誰から武器を買うか買わないかという懸念事項はNATOが知り、決定する議題ではない」そして「7月15日に我が国の首都が反逆者によって爆撃された際、このNATOはどこにいた?この問いは追求しないのか」という言葉の裏では『エルドアン大統領に対する厳しい非難があることが』強調されている。バフチェリMHP党首は、エルドアン大統領に対する期待を毎度込めて口にしており、大統領が「トルコは5カ国(安保理5カ国)より大きい』というスローガンを実行し、そして必要ならば『主張し、トルコがNATOから離脱する手順を考えてほしい」と強調している。 

バフチェリMHP党首はエルドアン大統領に以下の通り注意喚起をしたとされている。

「7月15日の国罪の発生過程とその前後にトルコの外交面にどれほど国際権力による圧力がかけられたか、またこの状況の国の経済への影響を忘れてはならない。トルコが今日一歩前に進むなら、この事件の発生過程を念頭に置いて、それに沿って措置を講じるべきだ」

バフチェリ党首がNATOに関する発言によって示唆しているメッセージが、これから二人の指導者によって改めて議論されるであろう点も注目されている。

■「カブール」問題

トルコのアフガニスタンにおける飛行場を保護するための条約の内容には「人民連合で懸念がある」。特にMHP側では、今日までのトルコの他国の国境内での任務は「世界平和への貢献」を目的としてきたことに言及しつつ、「アフガニスタンにおける状況は二国を対立させ、カブール飛行場に関して以前アメリカ合衆国とロシアのような国が介入したが、タリバンに対峙して失敗した」と表現されている。このため、「トルコはアフガニスタンに関して注意深く措置を講ずるべきで、そのうえ衝突の原因がNATOにあることを忘れてはならない」と強調されている。

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( 翻訳者:佐藤くるみ )
( 記事ID:51216 )