パレスチナ:「風船爆弾」と支援搬入をめぐるイスラエルとハマースの応酬
2021年07月05日付 al-Quds al-Arabi 紙

■イスラエル:戦争はいつでも勃発する可能性がある
■ハマース:ガンツ国防大臣によるイスラエル軍のイメージ回復のための脅迫だ

【ガザ:本紙】

イスラエルのベニー・ガンツ国防大臣は、風船爆弾を放つのを中断しないならば、いつでもガザ地区との戦争が勃発する可能性があると警告した。また、ガザ地区から「風船爆弾」が放たれ続けた場合、軍は同地区に対して新たな軍事行動を行うと脅しをかけた。

風船爆弾を放ち続けるのは、ガザ地区の貧しい家庭に分配されるカタールからの支援金の搬入を早急に許可し、停戦の了解事項を実行に移すようイスラエルに圧力をかけるためだ。

ハマースのハーズィム・カースィム報道官は、ガンツ氏による脅迫の重要性を過小評価し、「イスラエル軍のイメージを回復する試みだ」とみなした。

そして、「これらの脅迫はシオニストの大衆に幻想を売り込もうとする試みであり、イスラエルは常に戦争と侵攻による脅しに訴えてくる。しかし、我々パレスチナの民衆はこのような脅しには慣れており、民衆が怯えることも、我々の抵抗運動が脅かされることもない」と述べた。

カタールの支援に関してガンツ国防大臣は「これまでのところガザ地区に搬入されていない。なぜなら、ベンヤミン・ネタニヤフ首相率いる前政権時代に実施されていた既存のメカニズムに基づいた搬入をイスラエル政府が拒んでいるためだ」と述べ、政府は搬入に反対しているわけではないと強調した。そして、イスラエルは国連やパレスチナ政府といった第三者を通して支援金を送ろうと決意していると指摘した。

(後略)

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( 翻訳者:河野雪乃 )
( 記事ID:51306 )