お騒がせ元大ムフティー、除名される
2021年07月06日付 al-Quds al-Arabi 紙

■エジプトの元ムフティー(最高イスラーム法官)が物議を醸す声明のため国際ムスリム・ウラマー連盟から除名される

【カイロ:本紙】

国際ムスリム・ウラマー連盟理事会は、物議を醸す発言をしたとしてアリー・ゴマア元ムフティーを連盟から除名することを決定した。

同連盟理事会の役員ワスフィー・アブー・ザイド氏が昨日のテレビ声明において明らかにしたところによると、今年5月末に開かれた理事会の会合で、役員らはゴマア氏の除名を全会一致で決定したという。

同氏は、ゴマア氏が連盟から除名を伝える公式書簡を受け取ったことも明らかにした。

ワスフィー氏は、ゴマア氏の除名処分の理由の一つとして、同氏が出した物議を醸すファトワー(法的見解)であると説明した。そのファトワーというのは、「礼拝の最中にポケットに大麻を所持していてもその人の礼拝は有効であり、イフタール(ラマダーン月の断食期間中、日没後にとる最初の食事)後に大麻を吸引してもその人の断食は有効である」などといったものである。

ゴマア氏は度々、彼が出すファトワーによって物議を醸しており、最新のファトワーはエジプトのCBCチャンネルの番組「エジプトより」の「われが主とともに」というコーナーにて述べられた。同氏は話の中で「自殺者は不信仰者ではなく、清められ祈りが捧げられ、ムスリムの墓地に埋葬される者である。(自殺者らは)他者よりもさらに慈悲を持って祈る必要があるかもしれない」と発言した。

加えて、「自殺は神に対する全く恥ずべき行為かつ無礼千万で、ハラーム(宗教的禁忌)でもあり、イスラームの宗教法によって罰せられるべき犯罪であって、自殺未遂者は尋問されなければならない」とも述べた。

(後略)

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( 翻訳者:吉永伊吹 )
( 記事ID:51308 )