イラク:サウジアラビアとイラクが地域安定の手段について議論(2)
2021年08月08日付 al-Quds al-Arabi 紙


■サウジアラビアとイラクが地域安定の手段を検討

【リヤド:アナトリア通信】

シーア派の宗教家、ニムル・ニムル師がテロ容疑によってリヤドで処刑されたことを批判する抗議者らが、在イランのサウジアラビア大使館および領事館を襲撃したことにより、2016年にサウジアラビアとイランの関係が断絶して以来、両国間で直接的に公式の会談が実施されたと公表されたのはこれが初めてである。

サウジアラビアが主導する湾岸諸国は、イランによる拡張主義的「アジェンダ」の維持やイラク、イエメン、レバノン、シリアといったアラブ諸国の国内問題への介入を非難している。

しかしイラン政府はこれを否定したうえで、同国が良き隣国関係(の構築)に貢献していると述べている。

イラクのムスタファー・カーズィミー首相は昨年3月末、サルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ王子の招待に応じるかたちで、2020年5月に首相に就任して以降初めてサウジアラビアを訪問した。これにより、30億ドルを資本とするイラク・サウジアラビア基金が設立された。

サウジアラビアは、1990年にイラクがクウェートに侵攻したことによりイラクとの国交を断絶した。それから25年後にあたる2015年12月、同国との外交関係を再開した。

数十年におよぶ緊張の後、サウジアラビアのアーディル・ジュバイルビール外務大臣(当時)が2017年2月25日にバグダード訪問を実施してから、両国の関係は改善し始めた。

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( 翻訳者:渡部航平 )
( 記事ID:51454 )