■国境なき医師団「シリア北部の水危機は壊滅的」
【ベイルート:本紙】
国境なき医師団はシリア北部で発生している水危機について警告した。同組織によると、同地域ではここ数か月の間、清潔な水へのアクセス制限の度合いが危険な水準に達しているという。
同組織はシリア戦争が水・下水道インフラの破壊を引き起こしたとみなし、そのほとんどが避難民である300万人以上の人々が水不足の危機に苦しんでいることを明らかにした。
同組織のシリア北西部衛生啓発部長であるイブラーヒーム・マグラージ氏は「水がシリア北西部の人々のもとにあり、容易に利用できるとき、時としてその水は安全ではなく汚染されている」としたうえで、次のように言及した。「我々は定期的に劣悪な水質による健康被害に直面している。(汚染された水は)ほとんどの場合、下痢、肝炎、湿疹、疥癬やその他の病気といった水系感染症やその他の健康問題をキャンプにもたらしている」。
同氏はシリア北部における新型コロナウイルスの拡大が危機を悪化させたと指摘した。同氏によると「特に水・下水設備へのアクセスが依然として一般的な問題を示しているなか、水へのアクセス制限はウイルスを予防・治療するための基本的な衛生対策さえも深刻に妨げた」という。
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( 翻訳者:野口藍良 )
( 記事ID:51640 )