政府寄りメディア、AKP支持派の不満3点
2021年10月02日付 Cumhuriyet 紙
公正発展党(AKP)寄りで知られるイェニシャファク紙のコラムニスト、イスマイル・クルチアルスラン氏は、AKP支持者が抱く3つの不満点を挙げた。
イスマイル・クルチアルスラン氏は、「水差しの柄を持つのは誰だ」と題した文でAKP支持者が抱く不満点を書き、野党が優位に立ったことを述べた。
同氏は「チャナッカレ大橋が紙コップ1つほどの関心を得られなかった」理由として「公正発展党支持者が政策にうんざりし、もはや巨大プロジェクトに対して盛り上がりを見せなくなった」と述べ、AKPの支持基盤が抱く不満が無視されていると語る。
AKPの支持者であるイスマイル・クルチアルスラン氏は、同党の支持基盤が抱く不満点を3つ挙げた。
1. 経済の状況
「国民は経済的に苦しくなっていると感じており、自分が抱える問題に気を取られている。また「マーケット・ロビー」論が社会からはっきりした返答を得たとは言い難い。国民は懐に余裕が生まれ、直接的に購買力が強まることを望んでいる。これは彼らの最も自然な権利だ」。
2. 王は孤独
「2番目に大きな不満は、公正発展党の幹部は直接的に主導権を握らなかった、レジェプ・タイイプ・エルドアンの地平を理解しなかった、彼に協力しなかった、というよく聞かれる意見である。この是非の判断はおくが、公正発展党の支持者と話すと彼らは必ずこれを話題にする。話題はいつも「王は孤独だ」で始まり「神よ、大統領に長い寿命を与えたまえ」という祈りで終わる。話の途中に彼らは怒りを込めて「いつも名前が変わる」閣僚や議員、市長、組織の長の名を挙げるのだ」。
3. 中間層はCHPの政権奪取を望んでいる
「3番目は思うにこれだろう。公正発展党の政権就任に前後して加速した「中間層化」は、世界と同じくトルコでも壁にぶつかったように見える。中間層は不満を生み出し、とどまることない上昇への夢と転落することへの恐怖の狭間の、奇妙で病的な場所に彼らの立ち位置を作っている。例えば、彼らは共和人民党(CHP)が政権に就くことを望んでいるが、同時に経済を元に戻せるのはエルドアンだけだとみている。つまり、彼らは理想と現実の間に挟まれ、典型的な中間層の行動様式を示しているのだ」。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
( 翻訳者:麻生充仁 )
( 記事ID:51659 )