金価格が再び高水準に達し、人々はグラム単位の金に代わって、より低価格な1グラム未満単位の金商品へと向いた。市場では0.25g、 0.1g、0.05gの金の販売が開始された。別の言葉で言い換えると70リラから始まる価格で金を購入できる。
昨年、経済の停滞や低金利やドル、ユーロといった通貨単位の価値が失われたことで投資家は安全な投資先である金に向き、金価格は記録的数字となった。1オンス(31.1g)あたりの金は史上初の2000ドル超え、グラムあたり540リラに到達した。
2021年、ワクチンの存在と世界経済の正常化によって480リラほどで推移していたグラム(あたりの金価格)は最近になって再び上昇に転じて先日557リラに達し記録を更新した。専門家たちは年末には600リラほどになると予想している。
◾️70リラでも金商品がある
ポスタ紙のヒュラ・チャイラキ記者の報道によれば、状況がこうなったことで結婚式の金飾り(訳注: ご祝儀として花嫁に贈られる金製のアクセサリやコイン)の購入や貯蓄を考える人々はより低価格の1グラム未満の商品で対応した。宝石商もこの選択肢に注意を払って製産を始めた。
人々はより知られているグラム単位の金や半グラム(0.5g)に代わって、24金の0.25g、0.1g、0.05g単位での金を求めた。重量の違いで安くなり、0.25gは市場で約160リラ、0.1gは100リラ、0.05gは70リラで購入が可能だ。
この金商品は特にインターネット経由で販売されていて、イスタンブルのグランバザールでは希望した人にのみ製産して販売されている。つまりまだ市場ではそれほど広まってはいない。これらのうち、一部は22金として販売されている。
◾️特別な要望によって
グランドバザールで20年間金売買を行っている他の貴金属商は次のように話した。
「現在私たちの店では0.1gの金は取り扱っていませんが、特別に要望があれば作成します。金を加工する製産者の多くがまだ0.1gの鋳型を持っていないのです。
率直に言って加工の費用はそれ自体の労力に見合いません。人々からもそれほど要望はないです。すでにここ10日間の金価格の高騰を理由にグランドバザールも静かです。人々は金がさらに高くなることを期待しています。」
◾️人々が解決策を生み出した
金・通貨市場の専門家であるメフメト・アリ・ユルドゥルムトゥルク氏はこの商品はここ数年市場に出回っているが、需要がなかったと述べ、「特に0.25gはすでにあったが、人々は強く受け入れてはいなかった。つまり『それほどでもない』と言っていた。しかし今は需要があるといえるだろう。実際、金価格の上昇に対して人々は自身で解決策を見つけている。たとえばアナトリアでクウォーター(1.75g)かグラムの金飾りを掛けられない人々が10〜20ドルで掛け始めた。この小さなグラム未満単位が解決策になり得る。」と話した。
◾️需要と供給の問題
グランドバザール小売商組合のアティッラ・サラチ副組合長は金価格の高騰によってクウォーターまたはグラムで購入する人々も少量のグラム未満単位の商品に向いていると話し、「以前は結婚式ではフル(7.02g)、ハーフ(3.58g)、クウォーター(1.75g)の金飾りが贈られていました。しかしクウォーターが850〜900リラになったことで人々の予算は厳しくなり始めました。これを見た製産者たちは別の商品を売り出しました。収入が限られた人々にとってとても論理的な選択です。しかし製産者の視点からみれば、0.1gの商品には利益と言う意味での得るものはありません。」と述べた。
◾️インターネットから購入する際の注意
0.25gや0.1gの金はインターネット経由でも購入されている。しかし専門家はインターネットショッピングでの偽物や、謳い文句より純度が下がる金商品について警告している。このためインターネットで購入する場合は、サイトの信頼性に注意してほしい。これに関しては企業のサイトから購入してほしい。サイトの「SSL」証明があるかどうかを見て、また市場価格から大幅に安い価格で販売されている場合は避けるべきだろう。
金が偽物かどうかを知るための他の方法は次の通りだ。金は磁気をもつ素材ではない。つまり磁石に近づけたときに引き合うことがないはずである。金飾りはイミテーションの飾りよりも重い。金は深い音がするが、偽製品をガラスの上に落とすと甲高い音がする。本物の金からは低い音が出る。
金の表面に純度(14金、22金など)を表す印と製産会社の印が入っているはずである。口に入れて噛む方法は現実的な方法ではない。この方法の代わりに、金に触れる方法が使える。本物の金は柔らかい。金は「試金石」(100リラで販売されている)という金の石にこすりつけるべきだ。
純度判定薬(45リラで販売されている)は金の本当の純度を管理するために使用できる。金は火に入れても色と形が変わらない。匂いもない。偽物は溶けるうえ、色が暗くなる。宝石商組合と純度研究所にある測定装置を使った検査も本物の金を見分ける方法の一つだ。
◾️以下は昨日時点での金価格
クウォーター(1.75g): 911リラ
1g: 557リラ
0.5g: 324リラ
0.25g: 160リラ
0.1g: 100リラ
0.05g: 70リラ
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（ 翻訳者:伊藤梓子 ）
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