ローマでのG20首脳会議の一環で行われたエルドアン大統領とバイデン米大統領の会談が終了した。20分と予定された会談はおおよそ1時間10分かかった。ホワイトハウスから会談に関する声明の第一報が出された。ホワイトハウスは「トルコと建設的な関係を継続していきたい」という表現を用いた。トルコ側からの声明では会談は良好な雰囲気で行われたと伝えられた。
サミットが開催されているヌーヴォラ・コンベンションセンターでの首脳間交流の枠組みで、エルドアン大統領の二国間会談が続いている。
これに際し、エルドアン大統領とバイデン米大統領の会談は約1時間10分行われた。
大統領府通信庁からの発表によれば、エルドアン・バイデン両氏はイタリアの首都ローマで続くG20首脳会議の合間に会談した。
良好な雰囲気で行われた会談では、二国間関係および地域情勢が取り上げられた。
両首脳は会談で米土関係のさらなる強化および発展について共通の意向を表明した。これに則り共同のメカニズム構築について合意した。
会談では二国間の貿易量増加に関する共通観点にしたがい互いに歩みを進める旨協議され、またNATO同盟国および戦略的パートナーシップの基礎が強調された。
会談では気候変動を巡る相互の歩みが評価されていることにも言及された。
会談にはトルコ政府代表団のメヴリュト・チャヴシュオール外相に加えイブラヒム・カルン大統領府報道官、ハカン・フィダン国家情報機構(MİT)長官が参加した。バイデン大統領にはトニー・ブリンケン米国務長官、ジェイク・サリバン米国家安全保障担当補佐官、アマンダ・スロート米国家安全保障会議欧州局長が同行した。
■ホワイトハウスからの声明
ジョー・バイデン米大統領は、レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領との会談で、トルコとの建設的関係の継続、協力分野の拡大、見解相違の効果的な管理を要望する旨を述べた。
ホワイトハウスからの報道発表では、バイデン・エルドアン両氏がローマでのG20首脳会議の一環で会談を行ったと述べられた。
発表では、バイデン氏がトルコとの建設的関係の継続、協力分野の拡大、見解相違に対する効果的な管理の要望を強調し、アフガニスタンにおけるNATO任務に約20年トルコが貢献したことに感謝を述べたと伝えられた。
両首脳の会談では、シリアの政治プロセス、アフガニスタンで困難な状況にある人々への人道支援、リビアでの選挙、東地中海での情勢およびカフカス南部の外交努力が議題に上がった。
バイデン米大統領は二国間の防衛協力およびNATO同盟国としてのトルコの重要性を確かめた一方、アメリカはトルコがロシアの地対空ミサイルシステムS-400を保持することを懸念していると示唆したことが伝えられた。
会談に際しバイデン氏はさらに、強力な民主主義機関、人権の尊重、平和と繁栄のための法の優位の重要性を強調したと述べられた。
■F-16・F-35声明
ローマでのサミットを開幕当初から追っているブシュラ・アルスランタシュ記者は、CNNテュルクの生中継で会談に関する最新の進展状況を伝えた。
米高官の情報によれば、両首脳は非常に建設的な会談を行った。特にバイデン氏が本会談でトルコとの建設的な関係を継続させるために明確なメッセージを出したという情報が強調された。
バイデン氏は見解の相違について「我々はこれを効果的に管理する必要がある」とのメッセージを出したと述べられた。
会談に際しアフガニスタン、シリア、リビア、東地中海およびカフカス南部での進展状況が議題にのぼった。気候変動も話題になった。
会談ではF-16戦闘機にも言及された。米関係者はバイデン氏がこの件に関しては明確であり、本プロセスは継続中のプロセスであるというメッセージを出したと述べた。
米メディアが関係者らに「トルコにF-16戦闘機を売却するのか」と質問したと話すアルスランタシュ記者は、米関係者らはこの質問にバイデン大統領がプロセス継続のメッセージを出したという回答をしたと強調した。
F-35戦闘機を巡って10月27日のアンカラ訪問が注目された米関係者はこの件におけるプロセスも継続中だという情報を伝えた。
■写真撮影前のF-16コメント
会談前の写真撮影時に米記者の「トルコへのF-16戦闘機売却を検討しているか」という質問に、バイデン米大統領は「良い会談をするつもりだ」と答えた。
メディア非公開の会談にはメヴリュト・チャヴシュオール外相およびブリンケン米国務長官も同席した。
エルドアン氏が夕刻カメラの前でサミットでの進展を評価することが予想されている。
両首脳は6月のNATOサミットで初の対面会談を実現させている。
■エルドアン、マクロン仏大統領と会談
レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、ローマでのG20首脳会議の一環でエマニュエル・マクロン仏大統領と会談した。
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( 翻訳者:安井 悠 )
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