モロッコ:同性愛に関する識字教育プログラム用教科書の記述が波紋と議論を呼び起こす
2022年01月09日付 al-Quds al-Arabi 紙


■モロッコで同性愛を認める教科書の記述が嵐を巻き起こした

【ラバト:本紙】

モロッコでは、モスクでの識字教育プログラムの教科書の記述が、同性愛を容認しかねないとして物議を醸している。

事態を重く見たワクフ・イスラーム省のアフマド・タウフィーク大臣は、ただちに当プログラムの責任者を解任する決定を下した。

ウェブサイトニュース「Akbarna」によると、この決定は同省の監察室が作成した同性愛の記述に関する報告書に基づいて行われた。そして当該記述は、教科書P.124「平等は高貴」の項からすみやかに削除するよう命じられた。

削除されたのは、「平等とは、人間が自分にふさわしい生活に必要とされるものを確保し、お互いを人間として尊重し、人種・性的指向・障害の有無による差別を行わないことである」の部分である。

同省は、この「性的指向」という表現が「性的倒錯(パラフィリア)」を示唆していると断定した。

モロッコの法律では、「性的倒錯」は「自然の摂理に反する性行為」とみなされ、刑法第489条に6か月以上3年以下の懲役刑が定められている。

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( 翻訳者:落合美月 )
( 記事ID:52152 )