エルドアン大統領からウクライナ・ロシアに関する声明:非常に深刻な背信行為となる
2022年01月21日付 Milliyet 紙
レジェップ・タイイプ・エルドアン大統領はチャムルジャ・モスクのイスラーム文明博物館を訪れたのち声明を行った。ウクライナとロシアの間における緊張の高まりに関してエルドアンは、「いかなる占領行為に発展するような、もしくは戦闘行為が発生するようなことは地域の安定のために非常に深刻な背信行為を生むものである。ウクライナとロシアがこの地域の不安定さを生み出すことは、トルコとしても容認しない。ロシアとウクライナの間で和平が結ばれること、その和平が特に優勢になることに我々は仲介者となれる」と述べた。
レジェップ・タイイプ・エルドアン大統領は、金曜礼拝をウスキュダルに位置するチャムルジャ・モスクで行った。エルドアンは金曜礼拝ののちにチャムルジャ・モスクで工事が続くイスラーム文明博物館を参観した。エルドアンにファフレッティン・コジャ保健相は、メフメト・ヌーリ・エルソイ文化観光相、ムラト・クルム環境年整備及び気候変動相、イブラヒム・カルン大統領府報道官、ファフレッティン・アルトゥン通信相及びイスタンブル知事アリ・イェルリカヤが同行した。
エルドアン大統領は、ロシアとウクライナの間の緊張とトルコが仲介者となることに関して、「ロシアとウクライナの間の地域で国境侵犯に続いていかなる占領行為に発展することも、もしくは戦闘行為が発生することも地域の安定のために非常に深刻な背信行為となる。そしてこの地域を深刻な問題を引き起こすような、今日4000万近くの人口をもつウクライナとロシアはすでにこの状況に入り込んでいる。ウクライナはこれほどの大きな人口を誇り、一方でロシア周辺地域の中で最も大きな国、最も大きな武力を持つ政府である。当地で不安定さが生まれることはトルコとしても容認しない。そのため、ロシアとの関係を今後も十分に継続させていきたい。
つまり、歴史上前例のない和平のために、平和裏にトルコのロシアとの関係が存在している。そのため、政治的基盤においても軍事的基盤においても、経済、文化すべての面においてロシアとトルコの関係は発展を続ける。ウクライナとも同様に同じ形で政治、軍事、経済、文化において関係は良好である。この積極的な発展がロシアとウクライナの間の消極的なものに変化してしまうことを我々は承知できない。ロシアとウクライナの間で和平が結ばれること、その和平が特に優勢になることに我々は仲介者となれる。このことに関して我々に降りかかる任務がなんであれ、この任務を行うことに我々の準備はできていることは、以前ゼレンスキー氏にも、プーチン氏にも通達している。今、目前にウクライナ訪問が控えている。この間におそらくプーチン氏とも電話ではあるがおそらくモスクワ訪問も行われるかもしれない。これらすべてをもって我々は地域での和平が支配的なものになるようにと願っている。このためにも我々に何が降り掛かろうとそれを遂行することに準備ができている」という評価を示した。
エルドアンは、オミクロン株感染に関しても「今一度、実際にオミクロン株はより良い方向に向かっている。つまり、感染者数においてはおそらく上昇するが、良い方向に向かい、出口に進んでいる。すぐそばに保健大臣もいる。しかしながら病院では我々にとっていかなる問題も発生していない。病院にとって良いとは言わないが、現在の状況も良いものである。つまるところ、この困難な時代に病院の建設がいかに早く進んだこと、そしてこの病院建設のためにも、公立病院とその他の病院の建設がトルコ全土で急速に実現した。現在のところ病院の満床率も巷で説明されたり推測されたりされているようなものではない」と言いながらファフレッティン・コジャ保健相に同意を求め保健相も「左様です」と答えた。
エルドアンはさらに以下のように述べた。「つまり我々はこのような状況にある。そのため、今後の心配意はない。しかしこれまではよりうまくいっていたのだが、国民ももう少し注意深くなることが大事で、マスク、ソーシャルディスタンス、衛生ルールに注意を払うことが重要である。それから『どうしてこうなった』と言わないようにしなければならない。私たちはこのことにも残念に思っている。できることは全てやっているし、今後もできることを探し続ける」
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( 翻訳者:岩田和馬 )
( 記事ID:52262 )