トルコ文学:オルハン・パムク、新作小説『ペストの夜』をビデオシリーズで解説
2021年03月14日付 Cumhuriyet 紙


作家のオルハン・パムク氏は、3月23日に出版予定の新作小説『ペストの夜』についての解説を12本の短いビデオでシェアをする予定だ。

ヤプ・クレディ出版社(YKY)の発表によれば、3月と4月の間にYKYのソーシャルメディアアカウントから間断を開けながら出版される予定のビデオの最初のものが3月12日に公開された。

このビデオでは、パムクが小説の執筆過程と重なり、パンデミックとそして小説における恐怖のテーマについて言及を行った。

最初のビデオにおいてパムク氏は、新作小説である『ペストの夜』を執筆する際に始まった新タイプのコロナウィルス(kovid-19)パンデミック、そしてこのパンデミックが彼に教えた最大のものである、つまりは恐怖について説明を行った。

パムク氏のもう一つ別のビデオは、3月15日月曜日に公開される予定だ。

最初に公開されるビデオでは、この時期においておこったプロセス・・・・熱意と興奮をもって始めたこの小説のために沢山の小説を読み、そして自身の関心にしたがって調べものを行いながら、辛抱強く執筆をしていたのですが、3年目の終わりに、つまりは昨年、コロナウィルスの流行が始まったのです・・・そして私の周りにいる皆が、ちょうど私の小説においてそうであるように、死について、また様々な噂から、病気が一体だれがもたらしたものであるのかということについてや、隔離について、予防について、外出禁止令について、病院やそして墓地が一杯になってしまうことについて、言及をはじめたのです。私が小説において書いたことが本当になってしまったのでした。今や、皆がかつての大流行や、そしてまたこのことについて質問をしています。それほどの本、また記事を読んだあとでコロナウィルスが私対して教えたことには何があったのでしょうか?)という言葉で説明をしたオルハン・パムクは、関心を持たれる質問に対して、以下のように回答をおこなった。

「はい、この問題に関して私にはとても確かな回答があります;恐怖です!パンデミックは私に、痛みの中で死んでしまうのではないか、という恐怖を与えました。そして、それとともに戦うことを教えたのです!この恐れを、様々な書籍を読むことで理解したようだったのですが、実際に想像はできませんでした。なぜなら恐怖というのは、とりわけパンデミックによって死んでしまうという恐怖は、書籍から学ぶことができません。この知識とともに、私は小説を更にもう一年、興奮とともに、また大急ぎで書いて終えたのです。今は、ついに出版がされるのだ、動揺していますし、また興奮をしています・・・」

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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:52381 )