イスタンブル考古学博物館館長のラフミー・アサル氏は、地下鉄工事のために長期間保護発掘が行われていたイスタンブルのボスポラス海峡でクルガン文化に関する重要な調査結果が出たことを明らかにして、「今日に至るまで発掘調査が行われた狭い範囲で合計47の墳丘が発見された。墳丘の周囲には120個ほどの副葬品を伴った埋葬跡が発見された」述べた。
トラキア大学文学部考古学科教員のアフメト・ヤラシュ教授によって主導された第12回「トラキアの考古学」オンライン学会は「東トラキアにおける重要な発見:ベシクタシュにおける初期青銅器時代」というタイトルで行われた。学会のゲストスピーカーとしてイスタンブル考古学博物館館長のラフミー・アサル氏が呼ばれた。
イスタンブルの中心として知られるボスポラス海峡の中部で行われている地下鉄工事のために長期間保護発掘が行われていることを述べたアサル氏は、広場として使われていた場所でこれほど需要な調査結果を得ることができるとは予想もできなかったと言う。考古学調査発掘が前進してイスタンブルのボスポラス海峡でクルガン文化に関する重要な調査結果が出たことを述べたアサル氏は、「今日に至るまで発掘調査が行われた狭い範囲で合計47の墳丘が発見された。墳丘の周囲には120個ほどの副葬品を伴った埋葬地が発見された。埋葬地はそれぞれに異なった特徴を持っているにもかかわらず、墳丘は少なくとも二つの時代のものであると結論付けられた。墳丘の数と特徴のために、メディアでは今日に至るまで移住ルートがアナトリアからトラキアないしはバルカン半島へ伸びていたのか、もしくはトラキアからアナトリアへ伸びていたのかが議論されていた。しかもこの墳丘が前トルコ人のものであるかどうかも一般向け学術雑誌やメディアでも語られた。しかしながらこれら全ての調査結果から、イスタンブルのボスポラス海峡におけるこれらの尋常ではない発見は、海峡の地形学上の発展と考古学上の定住化に関してより多くの研究と調査が必要であることを示している」と述べた。
報告の後、考古学調査による発見の評価が行われて、会は参加者たちからの質問への応答で締め括られた。
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( 翻訳者:岩田和馬 )
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