パレスチナ:金属ごみで命を繋ぐガザの人々 (1)
2022年02月19日付 al-Quds al-Arabi 紙


■ガザ:金属くずの収集は失業者や貧困者のライフライン
【本紙:イスマーイール・アブドゥルハーディ―】

ガザ地区では多くの若者の失業者が、アルミニウムや銅といった金属やプラスチック容器類を収集する仕事に乗り出している。イスラエルによる十年以上に及ぶガザ地区包囲によって悪化した自分や家族の経済状況を、それらを売ることで改善するためである。とりわけ動物がひく荷車や燃料自動車が周回し、上記の種類の固形廃棄物を収集している。

ここでは銅や鉄、アルミニウムといった金属くずが収拾され、安価で業者に売却されている。今度は業者が鉄くずを正方形型にプレス加工し、イスラエルに輸出している。イスラエル側は鉄くずを洗浄し、溶解し、鉄線コイルや釘にしてから、ガザ地区の業者に再販売している。経済専門家によると、イスラエルはガザ地区から大量の廃棄金属類を輸入している。そしてこの過程によってガザ地区の住民たちは就労機会を確保していた。

金属スクラップの収集人たちは日の出から日没まで働いており、炭酸飲料の缶や缶詰、さらにプラスチック容器を収集している。ガザ地区各地に拡がる集積場の横を通ると、若者や子供たちがビニール袋や生ごみ、不快な匂いのなかを歩き回り、金属類を探し求めている様子が見られる。収集物を輸出専門の会社に売るためである。

(2)に続く

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( 翻訳者:中鉢夏輝 )
( 記事ID:52643 )