イラク:スンナ派連合がディヤーラ県の治安関係のポスト配分を批判(2)
2022年02月18日付 al-Quds al-Arabi 紙
■スンナ派連合はディヤーラ県における治安関係のポスト分配が守られていないことに不満を募らせている
【バグダード:本紙】
結果と悪影響
同氏は「カーズィミー氏が以前、(主権)連合指導部との会談の中で、ディヤーラ県内の治安関係ポストや諸機関のバランスを取り戻すことを約束した」ことに言及した。加えて「同氏(カーズィミー氏)は一定期間内で本件を実現させる義務があったが、本件は今この瞬間まで達成されておらず、それが芳しくない結果の前触れとなっている」と述べた。
同氏は、「政治的利益を達成する目的で特定の主体を満足させようとする中で、他を犠牲にして社会の構成集団を排除し、周縁化する政策が続くことは、いかなる主体も利することはない事態となるだろう。またその悪影響は非常に大きく、全員がそれを負担することになるだろう。(ディヤーラ県の)人々のリーダーは、この性急な決定に立ち向かう者であるべきだ」と強調した。また、カーズィミー氏に「法律や憲法の定めたバランスを実現するような方法で、公約を履行し、イラクの基本的な構成集団へコミットすること」を呼びかけた。
さらに、以下のように続けた。「我々は、カーズィミー氏がディヤーラ県の国内避難民、特にナハル・イマーム村の同胞たちの帰還を保証する積極的な姿勢を見せること、そして、諸機関におけるの社会の構成集団のバランスにおいて国内避難民となっている集団の権利を奪うことで彼らを罰する代わりに、社会の結束を強めるために奮闘することを望んでいた。」
そして、「ディヤーラ県の国内避難民の帰還と社会の構成集団の権利の問題は、総司令の関心外である。各世帯の不平不満や社会の構成集団の権利よりも、総司令官は現段階では二期目への任期更新に注力していることがその証拠だ」と明らかにした。
ディヤーラ県は「イスラーム国」の活発な活動に加えて、スンナ派とシーア派の共存する街をほぼ完全に支配する諸派による別の武装闘争に苦しんでいる。
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( 翻訳者:萩原優太 )
( 記事ID:52667 )