ロシアのウクライナ侵攻がもたらすトルコ経済の危機
2022年02月26日付 Cumhuriyet 紙
ソズジュ紙のムラト・ムラトオール記者が、ロシア・ウクライナ戦争はトルコの経済政策に影響すると警告した。ムラトオール記者は「ロシアのウクライナ侵攻はトルコの危うい計画を瓦解させた」と述べた。
ソズジュ紙のムラト・ムラトオール記者が「経済のプランAはパー、プランBはナシ!」との記事を投稿した。
ムラトオール記者は記事で、ロシア・ウクライナ戦争がトルコの経済政策に影響すると警告した。
ムラトオール記者は「ロシアのウクライナ侵攻はトルコの危うい計画を瓦解させた。政策にプランBと呼べるものはないので、プランAの残りを続けていくしかない」と述べた。
記事の抜粋は次の通り。
「中銀は外貨準備を放出するから、通貨防衛定期預金とあわせて夏までに1ドル=14リラよりもリラ高・ドル安にもっていけるだろう。そうすれば[経済の]明るい見通しが生まれるし、かつ国の予算に通貨防衛[定期預金で補填される]差額を払わせる必要も無くなる。天才か俺たちは。いや待て、まだ輸出によるフローがあるぞ。なんにしてもみんな手にする収入の25%をぞろぞろ俺たちにもってきて両替するんだろう。夏が近づけば観光業が活気を帯びて、外貨も降ってくる……。
今の経常赤字は終わる。外貨が流入超過になる。トルコリラの価値が上がる。まあ待て、ちょっと水をもらうよ。物価もずっと上がり続けるわけじゃないぞ。物価だって疲れるんだ。落ちないにしても、速くは上がらない。今年の高インフレだって1年も経てば無くなるんだから、俺たちはこれをベース効果[反動]と呼んでいるんじゃないか。インフレは止まる。俺たち国民はインフレの意味もよく知らないから、[そのときは]物価が下がったって言うか。助かったぜアニキ……*。
原油価格の10ドル台の上昇がトルコに直接もたらす損失は50億ドルだ。観光業がロシア人観光客とウクライナ人観光客からのみ影響を受けるなどと想定しても、収入の損失は最低でも600万ドル台になる」。
訳注
* 有名なコメディドラマ『別れても一緒(Ayrılsak da Beraberiz)』のセリフを引用しつつ、起こりそうもない展望を語らせ国の無策を揶揄している。
この記事の原文はこちら
( 翻訳者:麻生充仁 )
( 記事ID:52717 )