■バールザーニー大統領から米国使節団へ：クルディスタンの石油輸出を違憲とする決定は地域の権利を侵害している

【バグダード：本紙】

イラクのクルディスタン地域政府のマスルール・バールザーニー大統領はマシュー・テュエラー米国大使率いる米国使節団と会談し、イラクの政治プロセスの展開について議論した。同時に、クルディスタン地域での石油と天然ガスに関する連邦裁判所の決定はクルディスタン地域の憲法上の権利を侵害していて、イラクの市民サービスや安定、治安維持、平和の役に立たないと確認した。

同会談はクルディスタン地域政府のマスルール・バールザーニー大統領がマシュー・テュエラー米国大使率いる米国使節団を迎えて行われた。なお、使節団にはイラクとシリアにおける有志連合部隊のジョン・ブレナン司令官や米国務省のジェニファー・ガヴィト副次官補（イラク・イラン担当）、米国務省のイーサン・ゴールドリッチ次官補（近東・シリア・レバノン・ヨルダン担当）、在アルビール米国総領事館のロバート・バラディーノ総領事、その他多くの高官も参加した。

クルディスタン地域政府が発出した声明によると、会談を通してイラクの政治プロセスの展開やシリアおよび地域全般の情勢について話し合われたという。

また、クルディスタン地域の石油と天然ガスに関する連邦裁判所の決定が会議の最も中心的な議題となったという。

バールザーニー大統領は同地域における憲法上の権利を確認し、「裁判所の決定は同地域の憲法上の権利を侵害しており、イラクでの市民サービスや安定、治安維持、そして平和の役に立たない」と言及した。

そして、対話を通じた憲法に基づく問題解決のためにクルディスタン地域は準備をしていると表明した。

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（ 翻訳者:渡部航平 ）
（ 記事ID:52934 )