ロシアのウクライナ侵攻によりトルコの皮革産業に打撃
2022年03月17日付 Milliyet 紙
ロシアが続けるウクライナへの武力侵攻は、トルコから両国へ皮革を輸出する産業部門に負の影響を与えた。チョルル皮革組織工業地帯理事長のイスマイル・アージャは、製品の70%がロシアとウクライナに輸出してきたこと述べて、皮革産業部門において大きな損失が発生したと話した。
テキルダーのチョルル郡の皮革組織工業地帯には約3000人を雇用する120の工場があり、ここで生産される製品の70%がロシアとウクライナに送られていたが、軍事行動のために輸出が停止してしまった。
皮革組織工業団地理事長のイスマイル・アージャは、2カ国間の戦争のために皮革産業が大きな損失を被っていると述べ、「私たちは重点的に羊革の生産を行なっています。もちろん、どれほどヨーロッパへの直接輸出をおこなっていても、我々の産業の70%は直接的、もしくは間接的にロシアとウクライナの市場で働いている。我々の企業はロシアにもウクライナにも店舗を設立していて、これらにも商品を出荷しており、これらの地域からの負債を抱えています。同様に、現在我々の企業は観光の見込みからトルコのビーチで準備をおこなっています。もちろんこの戦争状態は全ての産業部門で見られるように皮革産業でも深刻な影響を及ぼしています。現在我々の企業の手に全部でどれくらいの商品があるのかは推測できないですが、現在今シーズンの初めであり、比較産業において売買が初月から始まっており、現在我々の企業が売買を開始しました。願わくば、すぐにも戦争が終わり、観光業が復活することで、これらの商品を再び販売できるようになると考えています」と述べた。
■「多くのことは望んでいない」
トルコの皮革生産において重要な地域であることを述べた理事長のアージャは、戦争のためにウクライナとロシアから多くのものは望めないと述べた。アージャは、「皮革産業部門においてチョルル地域は、重要な中心地です。私たちはトルコの、そして世界の最も品質の高い羊革を生産する地域です。この意味で、我々は決定的であると考えています。このように、はっきり言って現時点ではもちろんウクライナからはそんなに多くのものを期待できません。ロシアの状況も未だ不透明です。生産が完全に停止するとは思っていませんが、大きな減少が起きることは間違いないです。なぜならば我々の地域はロシアとは別にヨーロッパにも輸出をおこなっているからです。しかしながら、それでも重点的にロシアへ60−70%の比率で生産を行なっています。もちろん影響を受けるでしょう」と話した。
疫病流行のために、困難な時期を過ごした産業は、この2年の間限定的な生産を行なってきたことを明らかにしたイスマイル・アージャは、「2021年6月以来、少なくとも生産面ではパンデミックの影響が減少し始めた。再び我々の企業が営業再開をしたが、この度また別の問題に突き当たった。つまり、原材料の流入量も信じられないほど増加し、原材料供給において深刻な問題が発生し始めた。化学薬品と生皮革の両面で、我々の企業は深刻な問題に直面した」と述べた。
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( 翻訳者:岩田和馬 )
( 記事ID:52966 )