トルコ中央銀行は、金利を14%で固定することを決定した。
中央銀行は、「物価の安定を図るため、インフレの恒久的な低下を示す強力な指標がみられ、中期的には5%の目標に到達するまで、手の内にある全ての手段をリラ化戦略の枠組みの中で決意をもって使用し続ける。」と述べた。
トルコ中央銀行(TCMB)は、一週間物レポ金利を市場の期待にそう方向には変更しなかった。
TCMBの金融政策委員会(PPK)が会議後に行った説明によると、一週間物レポ金利は14%のままだった。
TCMBは昨年末の4回の会議で金利を合計500ベーシスポイント引き下げた後、今年初めの会議では金利変更を行わなかった。
トルコ中央銀行の市場参加者のアンケートによると、昨年の消費者物価予想は40.47%、12ヶ月後の消費者物価予想は26.43%だった。TCMBのインフレーション予想は、2022年末で23.3%、2023年末で8.2%だった。
トルコ統計機構(TUIK)は、2月の消費者物価が54.44%上昇したことを発表した。
TCMBの次の会議は4月14日に開催予定だ。
会議の後に行われた説明では、次のように述べられた。:
「紛争へと変化する地政学的リスク、パンデミック及び世界と地域の経済活動を低下させるリスクは継続しており、不確実性をさらに高めている。
世界的な需要の回復は、物価の高騰、エネルギーを始めとするいくつかの分野における供給制約をより明白にし、高水準の輸送コストは世界規模で生産者と消費者の価格の上昇につながっている。
世界的なハイパーインフレーションが、インフレ期待と国際金融市場に与える影響は注意深く見守られている。これとともに、先進国の中央銀行は、エネルギー価格と需要と供給のミスマッチに応じて、インフレーションの上昇が予想よりも長く継続であろうと評価している。
この状況では、経済活動、労働市場とインフレ期待において国によって異なる見通しに応じて、先進国の中央銀行の金融政策のコミュニケーションに分離が見られるとともに、中央銀行は依然として支援的な金融スタンスを継続し、資産購入プログラムを削減し続けている。
稼働率レベルとその他の主要な指標は、地域差が生じたとしても、国内の経済活動は引き続き外需のプラス効果によって強くなっていることを示している。成長の構成要素において、持続可能な要素の割合が増加している間は、経常収支のエネルギー価格から生じるリスクは注意深く見られている。
経常収支が持続可能なレベルで恒久化することは、物価の安定にとって重要である。金融政策委員会は、長期トルコリラ投資を含む融資の成長率及び使用される資金源の目的に応じた経済活動は、財政の安定という観点から重要な役割を果たすと評価している。
最近のインフレの上昇においては、激しい紛争環境によるエネルギー価格の高騰、経済の基礎的な条件からかけ離れた価格形成の一時的な影響、世界的なエネルギー、食品、農産物の価格高騰、供給プロセスの混乱などの供給側の要因、需要の動向が影響を与えている。
金融政策委員会は、価格と金融の持続可能な安定のためにとられ、意志をもって継続された措置と共に、世界平和の再構築とインフレーションにおいて基本的な効果が消えることによってディスインフレーションプロセスが始まると予測している。この状況において、金融政策委員会は政策金利を一定に保つことを決定した。
行われた決定の累積的な効果は注意深く観察され、この期間内で、TCBMは、価格の安定を持続可能な形で制度化するために、すべての政策手段において永続的かつ強化されたリラ化を推奨する包括的な政策の枠組みのレビュープロセスを継続する。
TCMBは物価の安定を図るため、インフレの恒久的な低下を示す強力な指標がみられ、中期的には5%の目標に到達するまで、手の内にある全ての手段をリラ化戦略の枠組みの中で決意をもって使用し続ける。
物価の全体的なレベルでの安定性、国のリスクプレミアムの低下、代替通貨及び外貨準備高の継続的な増加傾向は恒久的な資金調達コストとして、マクロ経済の安定と金融の安定にプラスの影響を与える。
このように、投資、生産及び雇用の成長の健全かつ持続可能な継続のための適切な基盤が確立される。
金融政策委員会は、透明性が高く、予測可能で、データ駆動型の枠組みの中で、引き続き決定を下す。」
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( 翻訳者:岩井美咲 )
( 記事ID:52968 )