UAE:アラブ諸国で初めてとなるユダヤ教徒地区の建設を見据える
2022年04月17日付 al-Quds al-Arabi 紙

■アラブ諸国で初めてとなる新たなユダヤ教徒地区がUAEに

【ドーハ:スライマーン・ハーッジュ・イブラーヒーム】

アラブ首長国連邦(UAE)は、初の包括的なユダヤ教徒地区の建設を見据えている。この地区には、様々な設備や学校が含まれることになる。

UAEにできるこのユダヤ教徒地区は、この類のものとしては湾岸諸国で初めてのものであり、アラブ諸国で最も新しいものになる。

この件に関する報道がでたのは、UAEユダヤ評議会のラビ長であるエリ・アバーディー氏の発表によるものである。

複数のアラブメディアが報じたところによると、同氏は記者発表で「UAEに滞在しているユダヤ教徒は約2000人おり、うち500人が宗教的儀礼を行っている」と発表した。さらに、UAEにいるユダヤ教徒の数は、2020年に占領当局(訳注:イスラエル)とUAEおよびバハレーンのあいだで結ばれた国交正常化のための「アブラハム合意」締結以後、倍増していると付け加えた。

同氏は、今後5年間でユダヤ教徒の数が4倍になると予想している。

また、「これはつまり、ホテルやショッピングセンター、学校やシナゴーグを備えたユダヤ教徒地区をUAEにつくるべき時が来たということです」と述べた。

エリ・アバーディー氏は計画の詳細の説明に終始し、UAEでは「信仰や学校⸺保育期から高等教育まで⸺やユダヤ教儀式の役割がもっと、またコシェル食を提供する施設やコミュニティセンターがもっと」増えるであろうと強調した。

同氏の発表は湾岸国でユダヤ教徒のことば(訳注:ヘブライ語)で行われ、ユダヤ教徒たちは「シナゴーグ、専用の住居や住居ユニット、ホテル、ショッピングセンターを備えた地区」を望んでいるとしたうえで、「これこそが私が待ち望んでいるものであり、対話は近く行われるであろう」と指摘した。

しかし、アバーディー氏もユダヤ教徒地区が建設される予定のUAEも、交渉を担当するUAEサイドについては明らかにしていない。

(後略)

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( 翻訳者:藤原路成 )
( 記事ID:53292 )