チュニジア:アラブ社会保障会議で、アルジェリアの代表団が抗議の退出
2022年06月30日付 al-Quds al-Arabi 紙
■アルジェリアがチュニジアで「西サハラのモロッコ領」に抗議
【チュニス:本紙】
チュニジアでのアラブ会議で示された西サハラを含むモロッコの(統一)地図が、激しい論争を引き起こし、アルジェリアの代表団が抗議して退出する事態となった。
アラブ社会保障協会は火曜日と水曜日の両日、チュニジアで、社会保障諸機関の発展に向けたデジタル変革に関する民族会議を開催した。その席上、アラブ連盟が採択した西サハラを含むモロッコの(統一)地図が表示され、物議を醸した。
同協会のモハメド・カラキ会長は、「アルジェリアの代表団は、会議の運営チームが採用したアラブ地域の地図に、西サハラの明確な境界線が引かれていないこと、さらにパレスチナとレバノンの領土があいまいであることに抗議して、会議を退出した」と述べた。
同氏は報道機関への声明で、「本会議の目的はアラブ諸国を分割することではなく、まとめることである。協会が採用したアラブ地域の地図には国旗は表示されていない。掲示物等の制作を手掛けた技術チームは、政治的な背景を一切考慮しない地図の作成に全力を尽くした。しかし、不手際があった」と発表した。
数か月前、チュニジアが国連西サハラ住民投票監視団(MINURSO)の任務を延長する安保理決議の投票を棄権したことで、激しい論争が巻き起こった。中には、それを、モロッコを犠牲にしたアルジェリアへの肩入れと主張する者もいた。チュニジア政府はこれを否定し、サハラ問題に関して「積極的な中立」を固守すると断言した。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
( 翻訳者:平野日向子 )
( 記事ID:53672 )