イラク:対話による政治危機解決の呼びかけとサドル師の引退宣言
2022年08月29日付 al-Quds al-Arabi 紙
■イラクのトップらは政治的なエスカレーションをやめ、対話によって危機を終わらせるよう訴える
【バグダード:アナトリア通信】
イラクの大統領、国会議長、首相は月曜(29日)、対話によって国家の危機を終わらせるため、事態の鎮静化と政治的なエスカレーションの停止を呼びかけた。
これは、バルハム・サーリフ大統領、ムスタファー・カーズィミー首相、ムハンマド・ハルブースィー国会議長、ファーイク・ザイダーン最高司法評議会議長らが出席し「国内の最新情勢」について協議した会合の後に、大統領府が発出した声明の中での呼びかけだ。
また、声明の中で「本会合は、建設的な対話こそが国家機能を維持しつつ現在のすべての対立を終わらせる平和的な方法だと確認した。」と語った。
さらに、「本会合は、現在の危機の解決に関するアイディアやイニシアティブについて協議するため、今週国民対話の新たなラウンドを開催するという首相の呼びかけを改めて支持する」と続けた。
そして、「我々は、サドル潮流の同胞に対話の席に着くよう改めて呼びかける。」と語った。
また、「本会合は国のすべての勢力に、責任を負い、すべてのレベルにおける事態の鎮静化と政治的なエスカレーションの停止を承認するよう呼びかけている。そうすれば、提案された即時的な解決策についての実りある議論が可能となる。」とした。
一方、同日この声明に先んじて、イラクのサドル潮流の指導者であるムクタダー・サドル師が政治活動から退き、今回限りで政治問題には介入せず、傘下の機関をすべて閉鎖すると発表した。
「サドル師の宰相」として知られるサーリフ・ムハンマド・イラーキー氏が引用した声明によると、サドル師は先週土曜(27日)、国内の危機を終わらせるためすべての政党が(政府の要職から)退くことを提案したという。
イラクの政治危機は7月30日から激しさを増し、サドル潮流の支持者がバグダードのグリーン・ゾーン内で座り込みデモを始め、現在も続いている。これは、「調整枠組み」同盟がムハンマド・シヤーウ・スーダーニー氏を首相ポストへ擁立するのを拒否し、国会の解散と早期の選挙実施を要求しての行動だ。
なお、(イラクは)政治勢力間、特にシーア派勢力間の対立によって2021年10月10日に行われた直近の選挙以降、組閣ができないでいる。
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( 翻訳者:国際メディア情報センター )
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