地中海産ウニ、イタリアに輸出―パスタ・ソースに使うんだって
2022年09月04日付 Hurriyet 紙
「毒」のあるトゲを持つ外来種のウニが1.5トン水揚げされ、イタリアに輸出された。
地中海水産物研究生産教育機構(AKSAM)は、フグやミノカサゴといった地中海の生態系に被害を及ぼす外来種対策の枠組みで科学研究を開始した。この研究により、「毒」のあるトゲを持つ外来種ウニ「ガンガゼ」の生態が明らかになる。スエズ運河や船舶のバラスト水によって紅海やインド洋から地中海に流入したウニは、この研究によって経済にも参入することとなった。そうした中、漁師にウニ漁の許可が出た。初めて水揚げされた1.5トンのウニがイタリアに輸出された。韓国や東アジア数か国にもサンプルが送られた。
■2006年に初観測
セルカン・エルカンAKSAM機構長は、棘皮動物門の下位分類であるウニについて、黒海、エーゲ海、地中海に生息する種に加え、近年「レセプシャン」と呼ばれる外来種が深刻な勢いで増加していると述べた。エルカンは、インド洋や紅海からスエズ運河を通って流入してきたこれらの種は、2006年に初めて観測されたと述べた。
エルカンは、研究が進められている「ガンガゼ」と呼ばれる種について、「ガンガゼという種があります。カシュで最初に見つかり、現在は沿岸部の0-80メートルゾーンで極端に見られるようになりました」と述べた。
■トゲの長さは30センチ
エルカンは、トゲの長さは30センチにもなり、足やヒレがないこういった動物は受動的な構造を持っていると話し、「水中の波とともに動くことができます。沿岸エリアや、普段は岩場に張り付いています。この動物に命の危険はありません。トゲに毒性物質があるだけで、少し焼くような痛みを起こします」と述べた。
エルカンは、外来種に関する研究が続けられているとし、「胃の内容物を調べています。何を食べるのか、どんな動物がこれを食べるのか、生殖生態はどうなっているのか調べています。あるいはどの時期に増殖するのか?移動時期について調査しています。現在、個体数の特定を進めています」と話した。
■「可食部がパスタソースに」
エルカンは、漁業水産物総局がウニを有効活用するための調査を開始し、その一環で企業数社に漁獲許可が出されたと述べた上で、「韓国や東アジアの数か国にサンプルが送られました。また、イタリアに初めてトン単位の輸出を行いました。この種の可食部は、イタリアではパスタソースに使われています。ここで強調したいのは、外来種の捕獲が許可されたということであり、どんな自然種も捕獲して販売することには賛成ではありません。」と述べた。
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( 翻訳者:安井 悠 )
( 記事ID:54005 )