■バディーア・マサーブニーのカジノ前では競争禁止…エジプトの通りを走る自転車の歴史
【マフムード・ディスーキー】
(1)に戻る
足で推進力を得る三輪車に似た自転車は、エジプトでは郵便車両として普及した。歴史学者らによれば、自転車の登場は郵便輸送の道具としてのラクダやロバといった動物の利用の終焉を告げるものであった。塩や旅券、新聞を運搬するエジプトの郵便配達制度の中で動物が使われていたのである。自転車がエジプトの各都市で新聞購読を増やしたり綿花取引所のニュースを報せたりするのに貢献したことで、当時の地方行政は自転車に特別な通行料を課すようになった。自転車はまた牛乳や商品の運搬、新聞配達、通学に使われ、エジプトの白黒映画にも登場した。
『アフラーム』紙の紹介する、官報「ワカーイウ」の貴重な紙面には1903年のエジプトにおいて道で自転車を運転するあらゆる人が守るべき多くの交通ルールが見られる。特にカイロ、アレクサンドリア、ギザ、アスワン、ケナ、カフル・ダワールといった都市では街中を自転車で通行するための特別の法律が制定されていた。
(3)に進む
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
( 翻訳者:下宮杏奈 )
( 記事ID:54346 )