低い公的支出、教育費は自弁で
2022年11月07日付 Cumhuriyet 紙
18-24歳間の若者の教育と雇用状況
18-24歳間の若者の教育と雇用状況

公正発展党政権は、教育に平均5743ドルでメキシコ、コロンビアに続き、学生一人当たりにつき最も少ない支出を行なっている。高等教育以前の各段階で世帯当たりの教育支出は、OECD加盟国平均の2倍以上である。

トルコは、全ての教育段階で学生一人当たりの支出が最も少ないOECD加盟国にあたる。高等教育以前の諸段階における各世帯の教育費がOECD加盟国平均の2倍以上であるトルコは、一人の学生当たり6歳から15歳の間の義務教育につき約4万7000ドルの投資を行なっていて、コロンビアに次いで最も支出が少ない方から2番目の国に当たる。

トルコ教育協会のシンクタンクTEDMEMは、OECDが作成した「教育概要2022」報告書に掲載されている100以上の表とグラフ・データを分析して、「トルコに関する評価と提案」という名の報告書を作成した。報告書で確認されたことは次のとおりである。

・トルコは、高等教育以前の諸段階で教育機関への個人支出の割合が最も高いOECD加盟国である。

・トルコの高等教育以前の諸段階で各世帯が負担する教育費は、OECD加盟国平均の2倍以上である。

■メキシコの後塵

・トルコは、国として学生一人当たりにつき教育機関に行う支出が全教育段階に関し平均5473ドルであり、メキシコとコロンビアに次いで最も支出の少ないOECD加盟国である。OECD加盟国の平均は、学生一人当たり約1万2000ドル[の支出]である。

・6-15歳の義務教育に費やされる学生一人当たりへの投資は、OECD加盟国平均が10万5502ドルである一方、トルコは約4万7000ドルである。トルコは、この投資水準によって上記年齢間の義務教育に対する学生一人当たりへの投資がコロンビアに次いで最も少ないOECD加盟国である。

・高等教育段階に対する支出は、研究・開発部門はとても少ない。支出の大部分が基本的な教育業務に回されている。トルコで学生一人当たりへの支出が一人当たりの国民総生産に占める割合は、OECD加盟国の平均より低い。

・OECD加盟国は平均すると高等教育以前の諸段階の教育機関に対する支出の約90%を公費で負担している一方、トルコではこの割合が75%である。

・トルコの高等教育以前の諸段階に対する教育支出の16%を各世帯が負担している。この割合は、OECD加盟国平均(7%)の2倍以上である。

・トルコは、高等教育を受けている全学生の中で国際的あるいは外国籍の学生の割合が最も低い国の一つである。

・25歳から64歳の2人に1人は中等教育を終えてさえいない。

・修士課程と博士課程レベルの教育を受けた人の割合は、OECD加盟国平均のずっと下である。高等教育レベルは、OECD加盟国平均が13.9%であるのに対し、トルコは1.7%である。

■トルコは最も就学率が低い

・トルコは、3-5歳の早期幼児教育にする加わる子どもの割合(41%)が最も低いOECD加盟国である。

・18-24歳の若者の60%は教育機関に身を置いていない。こうした若者のうち、僅か27.7%が就業している。残り32.2%は無職あるいは働いておらず、求職していない。トルコは18-24歳の若者が教育を受けず就業もしていない割合が最も高いOECD加盟国である。

・トルコは15-19歳の若者の69%が就学と、OECD加盟国の中で最も低い就学率を示す国の一つである。

(注)トルコの学制は4+4+4の計12年であり、この期間は義務教育である。

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:54409 )