エジプト:借金を理由に夫婦が自殺…物価上昇の波によって増加する自殺件数
2022年11月14日付 al-Quds al-Arabi 紙
■エジプト人夫妻が積み重なる借金を苦に自殺
【カイロ:本紙】
エジプト人の夫妻が、積み重なる借金を理由に穀物保護用の有毒薬品を服用して自殺に至った。
夫妻の自殺は、ナイル川デルタ地帯にあるミヌーフィーヤ県シビーン・コーム市のダクマ村で発生した。
複数の目撃者によると、同村の住民たちが錠剤を服用して自宅から慌てて助けを求めて出てきた夫妻に遭遇した。その後夫妻は病院へと運ばれたが、到着前に死亡した。
目撃者らが明らかにしたところによると、夫は退職し妻は専業主婦で、夫妻には異なる教育課程にある6人の子供がいた。借金が重なった夫妻は、返済する能力はおろか子供たちを養うこともできず、自殺に追い込まれたという。
エジプトにおける自殺率はここ数年で上昇している。「アラブ人権機構」(独立系人権団体)は昨年1月、エジプトにおける自殺の発生に関するレポートで、過去3か月間で93件の自殺を確認していた。
エジプトは物価上昇の波に直面している。最新の波は、中央銀行がエジプト・ポンドの為替レートの自由化を決定したことにより発生した。この影響でエジプト・ポンドは先月、対米ドルで24%近く下落した。
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( 翻訳者:中嶋甘奈 )
( 記事ID:54452 )