シリア:「緊急かつ直接的、そして例外的な介入」を求めるシリア人たち
2023年02月07日付 その他 - Snack Syrian.com 紙


■地震の犠牲者を次々に埋葬するシリア人たち…瓦礫の間で制裁の解除と支援の提供を切望

【スナック・シリアン・ドットコム】

シリア人たちは昨日夜、2023年2月6日に国を襲った壊滅的な地震の犠牲になった家族、友人、隣人、愛する人たちの埋葬を開始した。埋葬作業は引き続き行われており、瓦礫の下には、彼らの命が続くかどうかの懸念がもたれるなかで、いまだに多くの人々が取り残されている。

何百もの家族が路上に追われ、何百もの家屋が破壊されたなかで、物流設備や人道物資など、求められる支援を国家に提供する喫緊の必要性が生じている。

支援物資のシリアへのアクセスは明白な政治的障害に直面している。西側諸国がシリアに制裁、封鎖、断交といった諸策を課しているために、各国の航空企業がシリア国内の空港に飛行することが妨げられているためである。さらにシリアの航空企業も世界中のほとんどの首都への就航を禁じられており、これによって彼らが支援物資を輸送する能力が著しく低下させられている。

同様に世界の大規模支援団体(国連関連組織を除く)は、制裁によってシリア政府または同国の国家系機関とかかわることを禁じられている。この事実は、彼ら支援団体と、現場で救援・支援活動に携わる機関の間でなされるいかなる協力関係をも阻害するものである。

さらに国際的な海上輸送企業も、制裁を恐れて、あるいは制裁を過度に遵守しようとして、シリア政府とのかかわりを自粛している。これによって、物資を輸送する手段として海路を用いる可能性すら阻害されているのである。

シリアに課している制限措置の範囲は、銀行や送金手段の利用のほか、必需品を確保するための主要なその他の手段にまで及んでいる。

さらにシリア国家の経済的能力は最低水準におかれており、今回の災害による被害に対処する能力を持っていない。シリア国内の農用地を襲った火災を振り返ってみると、その被害は現在においても、シリア経済の脆弱性のために完全なかたちでは対処されていないことが明らかとなっている。

今回の壊滅的な地震による被害に単独で対処するために、シリア政府にはいったいどれほどの時間が必要となるだろうか。人々は屋外で、危険のなかでどれだけ待っていられるのだろうか。

2019 年には、アレッポ県は自県だけで倒壊寸前の家屋が10軒存在すると推定した。今回の地震が起きたのち、この数はどこまで増加しただろうか。

ラタキア、ジャブラ、ハマー、アレッポ、イドリブの通りを肉眼で確かめてみれば、新しいが倒壊寸前の建物を数百軒は見つけることができる。これらの建物には、それらを解体あるいは補強するための物流機能が供給されていないのである。

こうした状況によって、そこに住む人々だけでなく、これらの周囲にある建物が継続的な危険にさらされている。これらの建物がいつ倒壊してもおかしくないためだ。

シリアが必要としているのは、あらゆる種類の政治化から離れ、それをいかなる当事者が行うかを度外視した、この大災害に対処するための緊急かつ直接的、そして例外的な介入だ。なぜなら人々の命と安全は、いかなるアジェンダやプロパガンダに先立つものだからである。

(後略)

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( 翻訳者:国際メディア情報センター )
( 記事ID:54488 )