アンタリアで開催された東・南ヨーロッパ侵略的外来種情報ネットワーク第11回会議では、トルコでフグを捕獲した漁業者に一匹当たり5リラ~12.5リラ程度が支払われる促進活動が他の侵略種にも拡大されるよう求められた。
農林省の付属機関である漁業水産物総局の調整のもと、地中海水産物調査加工教育局(AKSAM)は東・南ヨーロッパ侵略的外来種情報ネットワーク第11回会議を主催した。この会議の中で、地中海の生態系を脅かす侵略種対策も議題に上がった。アンタリアのデムレ郡に所在するAKSAMが所管するベイメリク養殖場で会議が行われ、農林省が今年、シアン化物の1200倍の毒を持つとされるフグの中でセンニンフグ種には一匹当たり12.5リラ、より小型の7種には5リラを漁業者たちへと支払う促進案が議論された。
■侵略種捕獲促進への要求
会議では漁業水産物総局の関係機関である漁業管理課の課長であるマヒル・カンユルマズ博士がプレゼンテーションを行った。カンユルマズ博士は、2022年に斑点のあるフグの1匹あたりの買取価格を5リラから12.5リラへと、他種へは50クルシュから2.5リラへと引き上げたことが、フグ捕獲に注目を集めることにつながったと述べた。同博士は、漁業者がフグ捕獲の促進施策を継続するよう望んでおり、施策が他の侵略種も含む形で拡大されるよう要求していることも付け加えた。また、今年の捕獲に関する実質データが年末に明らかにされるとし、「(捕獲への)支援活動の中で現在までに斑点付きのフグがもっとも多く差し出された。アンタリアで最も多く捕獲され、これにハタイが続いている。」と述べた。
■10県が支援対象
買取活動は、スエズ運河を通り地中海に渡ってくるもっとも危険な種であり、その毒はシアン化合物の1200倍以上の毒性を持つとされるフグ数の減少を目的として開始され、年間五百五十万匹のフグの捕獲が目標とされている。この活動の中で、農林省の県あるいは郡支局を通じて、地中海・エーゲ海地域の県・郡では合計64の買取所が設置された。地中海・エーゲ海の沿岸部にあたるアダナ、アンタリア、アイドゥン、バルッケスィール、チャナッカレ、エディルネ、ハタイ、イズミル、メルシン、ムーラの計10県が支援の対象となった。
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( 翻訳者:村田七海 )
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