チュニジア:モロッコのW杯快進撃をチュニジア国民が祝福
2022年12月14日付 al-Quds al-Arabi 紙


■アラブ・アフリカ諸国の人々は、固唾を飲んでモロッコを見守っている

【チュニジア:AFP通信】

チュニジアの首都チュニスの青物商ウィサーム・スルターニーさんは、FIFAワールドカップの準決勝戦で、前回王者のフランス代表チームに挑むモロッコ代表チームの応援に一生懸命だ。マグレブ諸国の政治的関係は緊迫しているが、彼は「政治は人々を分断するが、サッカーは人々を一つにする」と言い切った。

首都チュニスの中央市場で食料品店を営むスルターニーさん(41歳)は店の前で「スポーツと政治は別だよ・・・。もうここまで来たらどの国かなんて関係ないさ。(アラブ人なら)アラブの国を応援しなくちゃ」とトーンを上げた。

ポルトガルを破り、アフリカ勢初の準決勝進出を達成した「アトラス・ライオンズ(モロッコ代表チームの愛称)」の歴史的快進撃にアフリカ大陸全体が歓喜に湧いた。その応援を受けて、モロッコ代表は前回優勝国と準決勝で対戦する。

中央市場の近くの路地の一角にあるスポーツシャツ店からは、モロッコのポピュラー音楽が聞こえてくる。店先には、緑、白、赤のモロッコ代表チームのユニホームが並べられている。

モロッコ代表チームのワールドカップでの予想外の躍進が、チュニジア国民を称賛と熱狂の渦に巻き込んだ。政治的な違いはあっても、彼らはパレスチナの国旗を掲げてモロッコの準決勝進出を祝っている。モロッコは、西サハラ問題でチュニジアがアルジェリアを支持していると批判し、チュニジアとの緊張関係が続いている。西サハラ問題を巡って隣接するモロッコとアルジェリアは数十年にわたり対立関係にある。

(後略)

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( 翻訳者:山田紗瑛 )
( 記事ID:54634 )